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本当にあった大胆な中古車の違法・不正販売(走行距離メーターの不正裏話事例)

 
2018/10/14
 

随分と過去のお話ですが、不正に走行距離メーターを改ざん(巻き戻し)した中古車を、真っ向から自信を持って堂々と販売していた業者がいました。

手口は・・・

巧妙な手口の実態

先ずカーオークション等から(中古車オートオークション等)高年式、しかし走行距離のかなり多い(過走行車)高級車を仕入れます。 またこの時、その過走行ぶりは10万キロ程度のやや過走行ではなく、30万キロは走っているくらいのかなりの半端ない過走行の車を選びます。

もちろん30万キロも走っていると~ 例えそれが人気の高級車であっても、またなかなか買い手もいないので、仕入れ値もかなりの超激安なことでしょう。

ちなみに狙う年式は3~5年落ちまで。 まさに高年式のみ。

え? 5年落ちで30万キロも走っている車ってあるの? と、そう思われる方も多いかと思いますが、意外と社用車や、またお偉いさんの送迎用などで使われていたような高級車であれば3年間で10万キロ以上走っていても何ら珍しくないのが現実。 全く珍しくないです。

実際私の身近なお客様でも、3年間で軽く10万キロ以上走り~ ほぼ5年周期で新車の高級車に乗り継ぐ社長さんいらっしゃいますし。。。(ほぼ毎週長距離出張をこなされているようです)

で、そのような高年式かつ過走行の高級車をどうするのかと言いますと・・・

そしてそこから~ 年式から考え、ほどよく走行が多いくらいまで、、、

メーターを改ざんしてしまうのです!

例えば・・・ 5年落ちくらいだと、走行距離を8~9万キロくらいに設定するのがミソかな? 5年落ちの車だと全国の平均走行距離はだいたい5万キロ前後なので~ その平均値をそこそこ上回るくらいがベストのようです。

何故なら!!!

普通でどう考えても、まず5年落ちで8~9万キロという走行距離は誰からどう見られても ”走行距離が多い(過走行)部類に入る中古車” であって、その他おおよそ誰もが走行距離メーターの改ざんを微塵も怪しまないでしょうから。(極端にメーター走行距離が少ないと怪しまれやすいですが、しかし逆に多すぎる場合には~ 基本、心理的に誰もが ”不正” を疑う事は稀かと。。。 また場合によってはその過走行が逆に安心を与えてしまう可能性だって)

またそれらに加え、転売時のその車両の売値~ つまり車両プライスも、5年落ち8~9万キロの市場相場よりもやや安い一帯の設定にする傾向とも言え、(仕入れ値は激安だが、価格もあえて安くし過ぎず~ ⇒ 大幅な利益獲得のため。 しかし売れやすい価格に設定するところもミソかと ⇒ やはり理由あって(この場合は過走行)値が安ければ、それだけ売れやすいですから)

つまりこうする事によって~ 消費者であるお客様からその不正車両を見ると、、、

5年落ちで9万キロ走っているのか・・ ちょっと走行距離は多いけど、しかしそのかわりかなり安くて魅力的なお買い得車だな。 この高級車がこの値段で買えるなら。。 またそもそも高級車だから走行距離が少々多くても~ そうそう壊れる物じゃないって良く言われるし。

と、おおよそこんな感じになり、(やはり走行距離を怪しむどころか、逆に走行距離が多いな~ と思われる程度でしょうし、また考え方によってはそもそもその ”過走行さ” が強烈に変な ”安心感” を演出してしまっているとも)

そして世に出回っていたと。

上手く盲点を作り、消費者の意表を突く悪質な手口ですよね。。

私ももちろんこの手口や切り口を聞いた時には、思わず ”なるほど!” とつい言ってしまったほど巧妙さは ”高度” とも言えるでしょう。(知らなければ、車屋さんの私だって引っかかっていてもおかしくないかも)

なお各ポイントは、上記それぞれにて簡単に要約させて頂いておりますが、それら要約などにてくみ取れるポイント以外にも~

  • 高級車を的にしている点 (⇒ 比較的仕入れが容易)
  • 高級車を的にしている点 (⇒ 利益を出しやすい)
  • 高級車を的にしている点 (⇒ 過走行でも壊れにくい)
  • 安い価格設定 (⇒ 保証なし。 現状渡しを狙っての作為も)
  • 過走行な設定 (⇒ 保証なし。 現状渡しを狙っての作為も)
  • 過走行な設定 (⇒ 転売の可能性が薄く不正バレを防ぐ目的)
  • デジタルメーターでも改ざんは可能という事実。
  • ワンオーナー車が狙われやすい (⇒ 過去履歴が少ない為)
  • 高年式車が狙われやすい (⇒ 過去履歴が少ない為)

と、こういった面も御座いますので(また一応これでもまだまだ一部)、怖いですね~ 何かのご参考程度くらいにでもなればと。

このような不正に対する対策等

不正は隠される(隠そうとされる)のが鉄則。

何かしら「怪しい」と思ったら、先ずは証明する物の提示を求めましょう。(それら怪しい点などは上記例などをご参考に。。。)

もしそれが不正であったならば、、、「無い」「無理」という言葉で現れ、また「個人情報なので・・・」という逃げ道もあるでしょう。(故意的に ”ムキ” になったりも?)

しかしそれが真実であったならば、、、労力や手間を惜しまず、走行距離メーターの検索結果やらオークション仕入れなら状態票やら~ (←オークション仕入れなら、その車両の落札時の走行距離などが明記された ”状態票” なるモノは必ずあるはずです) 色々と証明しようと動いてくれるはず。(個人情報は見せなくとも、証明出来るものはいくらでもあろうかと。。。 また手段なども色々と。。。)

またもしかすると、その証明行為だけでクルマが一台売れるかもしれませんから、そもそも担当の営業マンがそんな程度の手間なんか惜しむわけがありませんし。。(もちろん接客業としてもその姿勢は普通でしょう。 ちなみにここで一生懸命動いてくれる営業マンは、やはりその後のアフターフォローも違うかな? また加え、逆にもしその車が真実であったとしても、ここで営業マンの動きが怠慢であれば~ 買った後のアフターフォローはもっともっと怠慢さがアラワに???)

しかも、そこは ”真実が怪しまれている” わけでもありますから、そんな疑いは誰でもイヤで、かつそんな気持ちは出来るだけ早急にスッキリ晴らしたい・・・ と、誰もがそう思われるでしょうし。

貴方がもし営業マンの立場なら、どう行動されますか?

とまあこんな感じで以上、各ご参考までに。

 

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