車屋さんの自動車情報Blog

    

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整備工賃のレート レバレートとは?

 
2018/09/26
 

とあるクルマ屋さんで ”とある修理” をしてもらった場合。 また違ったクルマ屋さんで ”とある修理” をしてもらった場合。。。 このどちらの「とある修理」も全く同じ修理内容なのに、何故かこれら双方のクルマ屋さんでは修理代が異なる。。 と、そんな経験ある人も多いのでは? (但し部品代の違いは除く。 各工場では使用する部品の銘柄とか仕入れルートとかに違いある場合も多く、基本よほどの事がない限り~ 工場別で部品代までが一律となるケースは稀かと)

実は・・・ 各クルマ屋さんでは、(基本的には修理・整備工場)

これらの修理代の工賃部分をいわゆる 「レバレート指数(レバレート。レパレートとも)」によって算出し、同じ作業内容の工賃の誤差等を出さないようにしているのですが、

レバレート(レパレート)?

レバレートとは・・

簡単に言うと 「時間工賃」の事で、修理工場によって算出される修理代の多くでは、メーカー・車種・グレード別に、箇所箇所での修理作業に 「基準となる作業時間」を設定し、その「基準となる作業時間」にその工場の1時間当たりの作業料(手数料、技術料)を掛け、工賃を算出するシステムを採用している場合も多く、一般的にはこのその工場の1時間当たりの作業料の事を ”レバレート” と言っております。

尚、このレバレート制を採用することにより、いつ何時いかなる作業者によってその修理をした際にでも、その修理箇所の修理工賃を同じに保つことが出来、

また一般的に、これらの作業時間に関しましては・・・ 日本自動車整備振興会連合会が定める全国規格の 「自動車整備標準作業点数表」に沿って、その点数表に記載される作業時間が用いられるため(実際の作業にかかった時間ではなく、あくまでマニュアル的に定められた時間指数が用いられる)、他の修理工場との 「工賃誤差」だけでなく、作業で 「人件費損」が出ないようにも用いる事も可能とされております。

たとえば~ 特定モデル、かつ特定グレードのとある車種のエアコンベルト交換の作業時間は○時間といったように設定されているので、例えばこの作業時間が0.5時間であれば、この時間にその工場の1時間当たりの作業料 ”レバレート” を掛ければ~ 同じ作業をベテランがやっても新人がやっても~ 実際の作業時間などによる工賃差はなく、またそういった作業時間の指数は既出の通り ”日本自動車整備振興会連合会” という第三者機関により厳格に定められておりますので、各メーカーや各工場の個人的な意思等は反映されておらず、よって適正な工賃をかつ公平に算出する事が出来るようになっている。

でもなんで料金差が?

ただなんと~

この 「レバレート指数」の作業時間こそ統一規格だが、しかしその工場の1時間当たりの作業料はその各工場によって全く異なっており、つまりこういった理由もあって、各クルマ屋さんや整備工場では、、、 同じ内容の修理内容だとしても修理工賃が異なる場合も多いのです。

ちなみに・・・ これらその工場の1時間当たりの作業料はそれら各々の工場によってどれくらいの差があるのか・・・

そうですね~ まあ私の身近を例にすると、比較的低いお店で5,000~7,000円。 高いお店にもなれば12,000円。 おおよそ平均では8,000円。 といった感じでしょうか。

という事は!?

具体的に全く同じ作業内容の修理工賃でも、例えば その修理箇所の作業時間が1.5時間であれば~ 安いお店では7,500円(5,000×1.5)くらいだが、一方高いお店では18,000円(12,000×1.5)ほどにもなる。 といった感じでしょう。(部品代は別途)

尚、これらその工場の1時間当たりの作業料は、何故各工場によって個別に大きく異なるのか。。。 それは~ 主にはそれら工場における事業経費、人件費、設備規模などに応じて左右されているようで、まあ一般的には、規模の大きな有力工場ほどこれらのレバレートも上がる傾向と言えるでしょう。(つまり小さな町工場よりも大手ディーラー系や大型店舗・・・ といったお店などの方が、一般的にはレバレート指数も高くなる傾向というわけ)

ただ、その工場の技術力の自信度を、こういったレバレート指数に反映している場合や、また専門性の高い技術などが必要なゆえに、そういった根拠をレバレートへ反映している場合などもあり、、、(外車とか専門店系とかが当てはまるかな?)

かといって規模の大きな工場でもレバレートを抑えた運営方針を持つ工場なども多々見られますので~(この場合、前者はレバレートが規模的水準よりも高くなる傾向で、後者は規模的水準より低くなる傾向かと)

上記のような傾向は必ずしもではないにしても、おおよその傾向はこんな感じと言えるでしょう。

なお、こういったレバレート指数に関しましては、基本的には~ その工場へ聞くと 「教えてくれる」のが一般的。 料金を支払う消費者ユーザーにも、その支払の根拠を求め、知る権利がありますから ^^

但し!!! そもそもこの業界、レバレート指数 (時間工賃)の設定うんぬん~ 時間工賃の基準に 「点数表」を用いるかどうかすらもその修理工場各々によって全く異なりますので、

これらのレバレートや点数表のシステム採用 (内容含む)は、あくまで各工場の自由であって、もちろんこれら国や自治体などからの規制などは一切ありません。 またいずれにおいても ”統一性” からして任意でありますので、その作業時間を算出するに ”点数表” を用いる強制性は全くなく、つまりそういった点数表を用いなくても~ また独自のモノを用いても~ それはそれで全く問題なく、まあその辺りはその整備工場の経営方針次第とも。

まあこれら根拠は ”整備振興会会員によるレバレート制” を導入されている整備工場同士のみに限った話であって、

こういった点数表やレバレート制を用いる工場は、一般的に~ 「日本自動車整備振興会連合会(整備振興会)」に加盟する会員 (整備工場・会社)が主かと。 尚、認証工場や指定工場となる工場は基本的にここで言う振興会会員と思われてもいいかもしれません。

その他 各整備工場独自の時間工賃を用いていたり、またもっともっと根本的から全く異なる独自システムを採用しているとか (こういったレバレート方式とは全く別のモノ等)、

はたまた ”その時その時の気分とか思い付き工賃” とか ”担当の整備士任せの値付け方式” なんてアバウトな会計を基本としている整備工場などでは、こういった先述の例などには一切当てはまらず、ただ経営方針が異なるから それゆえに工賃が異なる・・・ としか言いようのないケースも多々御座いますので、

これら何卒予めの ”ご参考” 程度までに。(つまりそれら工賃などの違いは、必ずしも ”レバレート” の違いによるもののみとは限りません! と)

以上、色々と各ご参考までに。

 

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