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事故歴・修復歴と査定評価(減額) /フロント回りの衝突事故

 
2018/11/12
 

日本自動車査定協会(JAAI)登録店店主、認定査定士のsadaです。

出会い頭や交差点、建物に突っ込んだ自損事故など~ フロントからの衝突事故は全体のかなりの割合を占めているでしょう。

ちなみにこういったフロント回りに事故歴・修復歴を持つ自動車って、下取り査定などでは一体どのくらい評価が下がるのでしょうか?? 何円・何万円、いくら下がる?

また今ちょうど事故ってしまっていて、もし直したとした場合、、 下取りなど売却時にはどのくらいの査定ダウン評価となるのでしょうか??

 なおここでは、各査定ダウンの額は ”修理されたもの” を前提にした評価ですので、事故現状車(未修理車)での査定額とは異なります。 未修理車の査定額については ⇒ 別途こちら をご参照願います。(ただ未修理車の査定も、修理後の状態を仮定し減点する作業が御座いますので、当頁も合わせご参照頂くことを推奨)

先ずは度合によって異なる

まず事故った~ とは言っても、そもそも ”修復歴” に該当する損傷とそうでない損傷とでは大きく状況が異なってきますし、

また修復歴あっても~ フロント回りの損傷度合って大小けっこう幅も広く、一定した基準値というもので表すこともほぼ不可能に近いのですが、

まあそんなこと言っていると参考になるデータが全く出てきませんので、

あくまで ”どんぶり的” なアレかもしれませんが、少しでも皆様の参考になりそうなデータをまとめてみました。

もし参考などなれば幸いです。。

かなり軽度なもの(~外板価値減点。修復歴無しの範囲)

上記画像のシルバーのクルマが参考になるかもしれません。(軽自動車のムーヴ)

この程度(事故当時の状況)のかなり軽度な事故については~ おそらく十中八九 ”修復歴なし” であるパターンが多いです。

なので壊滅的な減額ダメージなどはまずありえないでしょう。

ボンネットやフェンダーは交換。 バンパーもズレ落ちているので交換もしくはリサイクルになるでしょうが、この程度ではまず事故による衝撃波は ”重要な骨格部分” にまで及んでいるとは考えられず、かなりの確率で ”修復歴は無し” との判断になると思われていていいでしょう。

キレイに直っていれば減額なし。(査定ダウンなし)

もしくは最悪でも~ そこまで大幅ダウンということもないかと思われます。

ボンネットの先の方にラジエターコアサポートという骨組みがあるのですが、(→ 参考) この部分が ”交換” されていたら~ 溶接かネジ留めかで判断は異なるのですが、ここで言う ”最悪” の状態とお考えください。(業界専門用語では外板価値減点と言います)

※ ちなみにこの最悪の状況を想定し、もし50万円(無事故車の標準相場)くらいの軽自動車(乗用)であれば、、 5万くらい、相場200万円くらいの大型のクラウンやアルファードくらいでも10万ちょい~ といった感じでしょうか。(各査定ダウンの想定額)

※ なおここで言う基準は全てJAAI(日本自動車査定協会)基準によるものです。 また各査定ダウンの額は ”修理されたもの” を前提にした評価ですので、事故現状車(未修理車)での査定額とは異なります。 ご留意願います。

修復歴にあたるもの(修復歴減点)

対しここまで損傷が酷いものであれば ↓(事故当時の状況)

画像はイメージです

もちろん修復歴有に該当し、さらに中クラスの損傷度合(中度の修復歴)と見込まれますので、

減額は一気に加速することでしょう。

もし50万円(無事故車の標準相場)くらいの軽自動車(乗用)であれば、、 15万相当が減額に、200万円くらいの大型のクラウンやアルファードくらいだと40万オーバーの減額~ といった感じでしょうか。(各査定ダウンの想定額)

ちなみにもうちょい軽い修復歴であった場合には、それぞれ10万を切るくらい(軽乗用)、 25万円前後(大型) といった感じでしょうか。

もし少しでも参考になる部分あれば幸いです。

※ ちなみに、もっともっと損傷が大きいものだとまだまだ減額の度合も増えますが、ただそこまでになると~ 修理を望まれる方はほとんどいらっしゃいませんので、その辺りまでは今回は割愛として願います。

なおここで言う基準は全てJAAI(日本自動車査定協会)基準によるものです。 また各査定ダウンの額は ”修理されたもの” を前提にした評価ですので、事故現状車(未修理車)での査定額とは異なります。 ご留意願います。

ところでこれまで査定ダウンの額について触れてきましたが、その算出の具体的根拠(計算式)は? —

修復歴未満の外板価値減点 ///(修復歴無しの最大)

そのクルマの一般的査定相場(単位千円) × 車両クラス = √ ÷ 4.8 × 0.8 × 1,000 (計算機で左から順番に打ってください)

※ 車両クラス(乗用) → 軽自動車(180)、コンパクトカー(180)、一般的な5ナンバークラス(220)、3ナンバー中型車(260)、3ナンバー大型(310)

軽度な修復歴有りのクルマ ///

そのクルマの一般的査定相場(単位千円) × 車両クラス = √ ÷ 4.8 ×  × 1,000 (計算機で左から順番に打ってください)

※ 車両クラス(乗用) → 軽自動車(400)、コンパクトカー(400)、一般的な5ナンバークラス(500)、3ナンバー中型車(600)、3ナンバー大型(700

中度な修復歴有りのクルマ ///

そのクルマの一般的査定相場(単位千円) × 車両クラス = √ ÷ 4.8 × 1.3 × 1,000 (計算機で左から順番に打ってください)

※ 車両クラス(乗用) → 軽自動車(650)、コンパクトカー(650)、一般的な5ナンバークラス(800)、3ナンバー中型車(950)、3ナンバー大型(1100

こんな感じで、こちらも各ご参考になれば幸いです。(なおこれら算式があれば、その他車種や価格帯の違うクルマ個別に各想定額を算出することも出来るかと思われます)

※ 単位千円(例) → 1万円 = 10千円

これら減額予想の注意点等

 これらは日本自動車査定協会(JAAI)による中古自動車査定基準(2018)を元にしたものです。 ゆえJAAI基準で査定業務をされていないお店などでは(国内店舗の半数以上が該当するでしょう) これら額が大きく変わる可能性が御座います。(いい意味でも悪い意味でも) 特に ”オークション相場方式” を採用しているような中古車販売店や買取り屋さんなどでは、人気車は大差なく~ しかしマイナー車だとけっこうな差が出たりと 計算では求められない要素が沢山からんできますので、(そのお店の専門性や取扱いの得意度などによっても) ここでの算式は全くあてにならない可能性があると思われてください。

お店によっては、修復歴でなければ~ 外板価値減点とかまで細かく考えない場合も。

 これらはあくまで、一般ユーザーの方でも簡易計算が出来るように私が独自に簡略化したものです。 実際には車両クラスにしても車種毎に細かく設定がありますし、(ここにないもっと大型クラスの設定なども) 事故による損傷の細かい度合によっても算式係数等は上下しますし、(修理の仕上がり具合で価額が上下することも) また修復歴判断は現車毎にとても高度な技術が要され、ここでこれら要素までをページで具体化するのは非常に困難でありますし、、 いずれにしても現場・現実では誤差は発生すると思われますし、また場合によっては大きく異なってしまう可能性も考えられ、とにかくあくまで ”参考” 程度までに願います。

 日本自動車査定協会基準は2018年5月現在のものです。

 

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