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これは何を表すの? 自動車査定記号集

 
2018/11/16
 

下取りや買取りの査定時には、何やらチェックシートのようなものを持ってスタッフや査定士がウロウロ。

このチェックシートを横目で見てみると– なにやら車の展開図的なものへ専門的な記号を記入しているようで、、

まあおそらくその車の状態を業界用語?で書き記している事は想像つくと思われますが、

ちなみにその書き記されている記号、もし見れるなら~ それぞれどんな意味をもっているの? 何を表しているの?

※ なおこのチェックシートをチェックすることで、何処まで細かく見られているの? 把握されているの? 見逃してくれているポイントは? 等、そのお店の方針や査定士レベルをくみ取ることも出来ることも。

※ なおここに挙げます情報は~ あくまで一例、かつ一部です。特に協会方式はまだまだ細かい留意点や規定・基準・要素・細則など非常に多く、ここではそれら全てを含めた解説までは到底困難です。またいずれにおいても必ずしも当てはまるとは限らない部分も御座います。とにかくほんの一例・一部としてご参考願います

///// 記号 /////

A(アルファベットのエー)

これは傷を表します。

またこれは査定時だけでなく業界全般的に使われる記号ですので、(業界カーオークション等の出品票などでも使われる) その他チェックシートを見る機会があれば、それらも同意でお考え頂いても問題はないでしょう。

何の略? 一般的に ”Abrasion” = 擦り傷 の略とされております。(なお査定上では、擦り傷や線キズ、傷全般に用いられます)

U(アルファベットのユー)

これは凹みを表します。これも業界全般的な共通記号。

何の略? 一般的に ”Unevenness” = 凸凹 から来たとされております。

AU、又はUA

エーユー、又はユーエー。これは傷と凹みが同じ個所にあることを表します。(傷を伴う凹み、凹みを伴う傷など 複合記号)

なおAUとUAはどちらも全く同じ意味であり、順番には特に意味はありません。因みに強いて言えば、AUは中古車販売店系やカーオークション系、UAは日本自動車査定協会加盟店で使われる傾向の記号かと思われます。(どちらもあくまで傾向であって必ずしもではありませんが)

なお日本自動車査定協会系では、同じパネル内にあるものは記号を複合化する基準も御座います。ゆえこういったアルファベットが複合化したものが見られても、協会方式では必ずしも同じ箇所に当該チェックポイントが存在しているとは限らず、その辺り予めご留意などのほどを願います。

B(アルファベットのビー)

これは上記AU等と同じ意味で使う場合と、協会方式では ”曲がり” という意味で使う場合と大きく分けて2通りの使い方があります。

W(アルファベットのダブリュー)

ネットでよく見る「ワラ」ではありません。

これは一般的に補修跡を表し、その部分を板金塗装などして修理してますよー というもの。

ちなみにその表記は基本的に ”仕上げ跡が目視できるもの” に限られていることが多く、(塗装肌に凹凸がある、パテ目が見える、色が違う、、 等) かなりレベルの高い職人が修理した痕跡が分からないほどのものには使われることはないでしょう。

なおこれも業界全般的な共通記号。

何の略? 一般的に ”Wave” = 波 の略。 補修跡を斜めから遠目に見ると波打っているように見える場合があり、そこから来たのかと思われます。

S(アルファベットのエス)

これは錆(サビ)。これも共通記号。

何の略? これは ”Sabi(サビ)” = そのまんまらしいです。

アルファベットのエックスという説と ”バツ” という説があるが、本来はエックスが正解。(ただこれを業界ではバツと呼ぶことが多く、まあどっちでもいいかと)

これは ”交換が必要” という意味を表し、修理などが必要な状態を指す。(なお、整備士業界ではこのエックスは交換済みを表すことがあるので、スタッフやお店の経歴・系列などによっては交換済みを表すことも

何の略? 一般的に ”Exchange” = エクスチェンジ(交換・取替) が語源となっているようです。

X要、X要す

これは上記 ”” と同じだが、整備士業界の例などもあり、誤解を招かないようあえてこう記すケースも多いでしょう。

XX、XM、☒(○に×)

これらは ”交換済(歴)” ”交換跡” を表すもの。

XXは中古車販売店系やカーオークション系、XMは日本自動車査定協会加盟店系でよく使われ、(内、Mは跡を表す) ○にXは整備士上がりのスタッフなどでよく使われるようです。(上記Xと区別するため)

P(アルファベットのピー)

塗装が必要という意味。(未塗装)

逆に塗装跡は ”Pアト” 等と表記されます。

何の略? ”Paint” = ペイント。 これは十分予測が付くかと思われます。

M(アルファベットのエム)

これは修復歴を表します。(いわゆる事故歴有の根拠)

但し、Mは本来 ”跡” を示す記号を兼ねておりますので、修復歴のある箇所を個別にマーキング(斜線で)してこの記号を用いてはじめて修復歴を表すとお考えください。

それとこれは日本自動車査定協会特有の用語。その他基準でチェックする現場などではあまりお目にかからないかもしれません。

※ なお、同等の意でその他記号を用いる場合では、一般的に ”XX” を流用する形が多いかもしれません。

※ ちなみにこういった修復歴を示す記号などを用いた場合には、別途特記事項や欄外などへその詳しい修復箇所や度合などを追記することとなっております。(展開図はあくまで目視を記号化したもの。より細かい説明など詳細が必要な場合には特記事項欄などへ個別に書き出しており、またこれらは修復歴だけに限らず他の要素などにおいても同じとお考えください

何の略? ”Mark” = 跡 という意味らしいです。

・(点)、-(線)

アルファベット以外にも、点や線が描かれていることも御座います。

点(・)は至極小さな傷・凹みを表し、線(-)は傷、もしくは何かしらの範囲を表す場合などに良く使われます。

とまあおおよそ主要的なものは以上かな。 参考になりましたら幸いです。

補足 ///
これら記号は、一般的にはその箇所その箇所、箇所の数だけ書き記されることが多いですが、あまりにも多い場合にはひとまとめに合算されることも御座います。 また日本自動車査定協会方式に限っては、同パネル内に複数の記号が存在する場合には、これらに限らず常に合算して表記するケースも御座います。 予めお含みおきのほどを。

///// 数値 /////

記号には~ アルファベットの他に、アルファベット等に沿えるように数値が引っ付いている場合があります。

これは?

比較的小規模である時、この数値が添えられます。(いわゆるランク

例:

  • A1 ⇒ 1センチ~10cm程度の傷。
  • U1 ⇒ 1センチ~ゴルフボール程度の凹み。
  • W1 ⇒ 比較的仕上がりは良い方。(一般的レベル)

中規模でそこそこ目立ち、場合によっては加修(修理を加える事)が必要になるかも。

例:

  • A2 ⇒ 20cm前後の傷。
  • U2 ⇒ 10センチ~野球ボールくらいの凹み。
  • W2 ⇒ パテ目が目立ったり塗装肌がポツポツになっていたりで補修跡が目立つ。僅かに色違いがあることも。

基本、ここまでのものとなると加修や再補修などが必要となるレベルとも。

例:

  • A3 ⇒ 30cmを上回る大きな傷。
  • U3 ⇒ ソフトボール並み、又それ以上の大きな凹み。
  • W3 ⇒ かなり仕上がりが悪い。再補修(手直し)した方がいいレベル。

但し、これら数値はその査定士やお店の方針でかなり異なる事も多いようですから、あくまで参考までに願います。

なおこれら数値は一般的に多く見られるものですが、、 日本自動車査定協会での数値はこれらとはかなり異なります。協会方式ではこれら数値は ”減点数” を示しており、その減点相当に応じた規模のもの、又は相当のランクのものとご見解願います。

例:

  • A10 ⇒ 10点減点に相当する傷。
  • U30 ⇒ 30点減点相当の凹み。
  • W20 ⇒ 20点減点相当の修理跡。

※ 協会方式では、同パネル内に複数の記号が存在する場合には合算して表記するケースも御座います。ちなみにその際、合算されるのは記号だけでなく~ 減点数である数値も合算されますので、(合算式は個別に有) パッと見た目では他の ”1・2・3ランク方式” と大きく異なることもあるでしょう。

※ 協会方式では、一つのアルファベットに対し減点数が付与されますので、UAなど複合アルファベットの場合にはそれぞれの減点数が合算されたものとお考えください。

※ 数値には、これら記号以外にも~ タイヤの位置する部分に入る数字も御座います。ちなみにその数値はタイヤの ”山数” ”残り溝” などを数値化したものとなっており、(協会方式は残り溝のミリ数) もし必要あればこれらも合わせご参考など頂ければ幸いです。

 

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