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エンジンオイル

 エンジンオイルは、エンジンを作動・維持させる為には絶対必要なものです。

 エンジン内部の金属同士の潤滑作用、摩擦による熱を抑える冷却作用、金属粉などの汚れを除去し、サビを防ぐ洗浄作用など・・・、様々な重要役を担っているんですね〜 ^^

エンジンオイル缶

オイルの種類

 エンジンオイルのベースとなる、オイルの種類は大きく分けて3種類あります。

オイルベース 耐久性 耐熱性 品質性 コスト面 適応車種
鉱物油 安い  
半化学合成油 ★★ ★★ ★★ 普通  
化学合成油 ★★★ ★★★ ★★★ 高価 ターボ車

★ 上記表の総評は、あくまでも目安であり、私個人の総評です。
★ 適応車種は、使用が一番適すると思う車種であり、絶対の適応条件ではありません。
★ 耐久性が高いほど、走行距離が伸びても質の劣化が少なくなるでしょう。

 オイルのベース品質が良くなれば耐久性などの性能が上がり、特に、エンジンを酷使されるような条件下での使用に適しております。 オイルのベースになる種類は、ご自分の運転、走行環境などに合わせて選択するのが良いでしょう。 また、普通の使用状況であれば、安い鉱物油でもこまめなオイル交換を心掛ければ、十二分にエンジン性能を保つ事が出来ます ^^

 ちなみに・・・安いオイルだから性能が悪い・・・ という事はありませんよ〜 ^^

 あくまでも、重要なのは 「定期的な点検と交換」です \(^v^)ノ

 但し、自動車エンジン等の持つ 「省燃費性能」や 「環境性能」に対応させるためにも、以下の 「オイルグレード」に関しましては自動車メーカーの指定する規格以上のモノをご使用されますよう 予めご注意のほど願います。

オイルグレード

 自動車と同じように、オイルにもグレードがあり、上級グレードになるほど高品質・高価になります。 このグレードは 主にAPIという規格で表示されており、耐久性や環境性などの品質によってランク分けされています。

 近年におきましては、酸化・熱安定性や防錆性だけでなく、環境性や流動性、省燃費性など、進化する自動車エンジン等に対応させるべく進化しており、

 一昔前のような 高グレード = 高級オイル といった単純な見方ではなく、高グレード = 環境適応性 といった見方で、新しい自動車には より環境適応性の高いオイルを・・・ といった具合に、より精密に より新しく進化する自動車への 「適応度の高さ」という見方をされるのが望ましいと言えるかもしれません。

 グレードは・・・

 「SG」 → 「SH」 → 「SJ」 ・・・「SM」 ⇒ 「SN(最高グレード)」

 となっており、

 ちなみに「S」はガソリン車用の意味で、「S」の右にくる記号のアルファベットが進むにつれて高級グレード (高品位グレード)という事です。 (2016年現在におけるグレード体系)

 その他・・・ 「GF−2」等と表すILSACという規格もあり、これは、元々の規格の意図から異なり、制定当初から、API規格に燃費性能などを加えたような品質規格となっておりますが、昨今におきましては、「GF−2」が「SJ」、「GF−3」が「SL」に相当し、その他、「GF−4」が「SM」、最新最上位規格のGF−5は〜 「SN」規格に相当する規格とされています ^^

 なお、上記 「API規格」には、ディーゼル車用オイルに対応したオイルグレードもあり、現在の所・・・ 「CF−4」が国内基準最高級となっておりますが、(「C」 = ディーゼル。 ちなみにさらに上位グレードの「CI−4」等もありますが、国内では未採用のグレードです)

 ただ、これらディーゼル車用オイルにおけるAPI規格の表記は 現在の国内市場においては実質廃止されており、今現在では、そのAPI規格に代わり 日本独自の 「JASO」規格が採用されておりますので〜

 海外と日本ではディーゼル車環境が全く異なる場合も多く、国際的基準とされるAPI規格のグレード体系では、国内におけるディーゼル車環境に適応が難しいと判断されたので、こういった日本独自の規格が制定されております。

 予めご注意のほどを。

 但し! JASO規格は・・・ ディーゼルシェアの低い日本独自の規格でもあるため、それがゆえに認知度が非常に低く、また、まだまだオイル缶へ 「相当規格」として API規格が併記 (JASOと併せて記載)されている場合もあるようですので、これら参考程度までに記載させて頂いております m(_ _)m

 尚、これらディーゼル車用オイルにおける 「JASO」規格につきましては、基本的にはグレード体系というよりも〜 車格・車種に応じた適応規格基準となっておりますので、(トラックやバス等の大型車は 「DH−2」、小型・乗用車クラスは 「DL−1」など)

 自動車メーカーが指定する規格を基本としてチョイスされますように、これもまた 合わせてご注意ください。(特に大型車に関しては、必ずメーカー指定のJASO規格オイルをご使用下さい)

 
 こういったオイルグレードの規格表示に関しまして、オイル缶などへ、ガソリン車用の規格とディーゼル車用の規格が併記されている場合には、そのオイルは 「ガソリン・ディーゼル兼用オイル」という事になります。 予備知識程度までに。

粘度

 オイルの粘り気を表す数値です。

 この数値は、「15W-30」・・・等という具合に表示されており、左側の数値が低温粘度を表し、数値が小さいほどエンジンのパワーロスが少なくなり、エンジンの始動性や省燃費性に優れています。(上記例で言えば、「15」の数値)

 右側の数値は高温粘度を表し、高負荷使用の多い高温域での油膜切れを防ぎます。(上記例で言えば、「30」の数値)

 しかし、この数値が大きすぎるとエンジンの回りが悪くなり、レスポンス(アクセル操作の応答性)が悪くなったり、燃費が悪くなったりもします。

 一昔前には、ターボには15W-40、ノンターボには10W-30の粘度が適正高い〜 等と言われていた時代も御座いますが、しかしエコカーブームの近年においては、またオイル技術の進化等によっても、10W以下の低粘度オイルがかなりシェアを伸ばしており、(5W-20、0W-20とか) また、そういった低粘度オイルを指定する自動車メーカーも多くなってきておりますので・・・

 まあ昨今におけますこの辺りのオイル粘度の目安は (交換時のチョイス)、原則メーカー指定を基準にされます事を推奨いたします (車両のメンテナンスノート等に記載されております)。

オイル交換のサイクル

 オイル交換は、規格グレード等によって耐久性は変わるものの、基本、メーカーが推奨する間隔での交換が理想とも言えるでしょう。

 過去には3,000〜5,000キロ毎の定期交換は一般論とされた時代もありましたが、そういった時代も〜 時代の流れとともに ”大きく変化しつつある” と考えて下さい。
 尚、いくら年間走行距離が少なくとも〜 交換の間隔 (半年とか1年後毎とか)は絶対に厳守ですよ ^^

 エンジンオイルは、空気(酸素)に触れる事により酸化が進行し、少しずつ劣化して行きますので、それなりの時間が経過してしまうと〜 オイルの質が落ちてしまいますし、また、オイルの量も、少しずつではありますが〜 減って行くものでもありますし・・・

 ⇒ その他、こちらも是非参照にされてみて下さい ^^ ・・・ 「エンジンオイルのチェック

 但し! いくらメーカーが指定していたとしても、そのエンジン内部の仕様によっては、現場側からしか知られていないメンテナンス事情もありますので (このエンジンはこの部分が弱く、オイル交換次第で寿命が左右されやすいなど)、

 こういった例外的なメンテナンス事情に関しましては、最寄の 各メーカー直下ディーラー・メカニックからのアドバイスを参考に。 【⇒ 例

 また、オイル交換2〜3回に一度の割合で、オイルエレメント (エンジンオイルの汚れをろ過するフィルター)の交換も忘れずに〜 ^^


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