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TOP PAGE > コラム特集 > 投稿・更新日 2008年08月(2016年7月 更新)

自動車保険(任意保険)は商品です!

 自動車を所有する人のおよそ98%の方が、何かしらの保険会社にて「自動車保険(任意保険)」へ加入しています。 で、この加入している人の大半は・・・ 車の購入先等の「自動車販売店」経由にて自動車保険へ加入しており、また、補償・保険の内容に関しても、販売店に任せている人も多いはずです。

車屋さんは保険に疎い?

 では・・・もし、代理店側が自動車保険にあまり詳しくない・・・とすると、どう思いますか?

 なんと!実際には、自動車保険にあまり詳しくない自動車販売店の店員も多く存在します。 中には、全然分からない店員もいたりします。 近年では完全無知な店員は減少していますが、が、それでも似たような店員は未だ多いです。

 実際にあった話なんですが・・・、あるお客様が、A店にて気に入った車を購入しました。 車は初めての購入だったので、自動車保険もA店に任せる事になりました。 ちなみに、そのお客様は全くと言っていいほど自動車保険には無関心で、「とにかく安く済ませたい!」という条件だけで保険の加入をお願いしたそうです。

 車の納車も終わり、保険の加入手続きも完了しました。

 しかし・・・、納車されて数ヶ月後の通勤時に事故をしてしまい、自動車保険の出番となってしまいました。(この時の修理は、ご近所の修理工場へ任せる事に)

 そして、事故報告や保険の手続き、車の修理依頼も済ませて、一息付いていた時に保険会社から連絡が入りました。

 なんと!「今回の事故は、保険の支払い条件対象外の事故になるので、保険金が出ません!」という連絡でした。

 保険もきちんと加入しているし、交通違反をしているわけでもないのに・・・。

 何故、保険支払いの対象外になってしまったのかと言いますと・・・、保険契約条件のひとつが「日常・レジャー使用」となっていたのです。

 このお客様は毎日通勤で車を使用していて、事故をした当時も通勤途中での出来事でした。 当然「日常・レジャー」使用ではありません。 通常、仕事や学校の通勤・通学での使用環境は、「通勤・通学」での契約条件が最低限の必須条件になりますよね〜(保険屋によって、条件の内容が若干違いますが)

 それでは、保険の契約時に、何故「日常・レジャー」での条件契約になっていたかと言うと・・・

 安くなるからです!

 保険の代理店でもあるA店は、お客様から言われた通りに、ただ 「とにかく安く済ませる」という条件での保険契約をしていたそうですが、担当していた販売員は、「日常・レジャー」や「通勤・通学」といった契約条件(リスク細分)についてほとんど無知だったそうです・・・。

 保険を安くする為の手段のひとつとして、「リスク細分化」という条件があります。 これは、使用環境の条件を色々絞るかわりに、保険料を安くする条件です。

 当時、「日常・レジャー」のリスク細分化商品(保険)は出来たばかりの頃で、代理店でもあるA店の一部店員は、「日常・レジャー」の条件をあまりよく理解していなかったそうです。

 しかし、A店は「ウソ」を言っていません。

 保険の知識が薄かったA店にも責任があるかもしれませんが、販売店に任せっきりで、保険内容を確認しなかったお客様にも分があります・・・。(このようなトラブルが多かったのも原因で 平成20年現在では、契約の条件確認がチェックシート形式になっています)

 なお、昨今では保険募集人資格の制度が厳しくなり、こういったトラブルはほとんど無くなって来てはいますが〜 しかしそれらはあくまで傾向であって可能性は依然として残っておりますので、(学生時代の微分積分とかを大人になってから忘れているように、資格取得以後知識量が大幅に減っている方も当然いらっしゃいますからね。。)

 これら例は今となっては そこまで気にする必要はないですが、ただ少なくともこういったリスクは潜んでいるという事で〜 あえて古い記事を残しております。 ///2016年追記

 何故こんな事になるのか・・・。

 保険を販売するからには、「保険の免許(資格)」が必要なのは当然の事。(免許を持っていないと、保険を販売してはいけない事になっています)

 しかし、保険の免許と言っても、「損害保険の取扱い」の免許であって、決して保険の商品内容の知識テストではありません

 保険の契約内容や条件知識は、販売店が勉強をしないといけないのです。

 保険も自動車と同じく、商品の販売ですから当然の事です。 現在(2005年)私の会社では、保険会社の担当者が週に一度来店され、1時間ばかりの保険の勉強会を行っています。

 例えば・・・自動車を所有する保険の契約者が47歳の男性で、妻が46歳。 同居の娘が27歳でたまに運転する事があり、県外で別居の22歳の息子が帰省した時にも運転したりします。 この家族の場合、最適な保険商品で年齢条件や付帯条件を使用し、保険料が一番安くなる為にはどのような条件が最適か・・・ みたいな勉強もしております ^^

 はっきり言って難しいです (;^v^A

 ひとつ条件が違えば保険料も変わってきますし・・・。

 上記の問題を見て、「22歳の息子が乗るんだったら・・・年齢条件は21歳以上の補償っ!」と思われた方、補償条件だけの問題ではなんとか大丈夫ですが、保険料を安くするという点では間違ってます。(正解は保険内容や保険会社によって異なりますので、ここでは発表しませんが・・・)

 保険の自由化以来、保険という商品は急速に進化しています。 より良い内容でより安く、ダイレクト系や生命保険系列の保険会社の損害保険参入もあり、各保険会社の競争は激しくなる一方です。 保険は、一年前の商品知識では通用しないほど、条件変更・改訂・追加や新商品、値段の改正などが頻繁に行われています。 保険会社側も代理店のバックアップを全力で行っていますが、実際に勉強するのは代理店側でもあり、お客様から契約を頂くのも代理店側です。(勉強するしない・・・という意志は、販売店(代理店)次第・・・という事なんです

 代理店側の商品知識が足りないと、すごく良い商品でも一転してしまい、最悪の場合はトラブルへと発展してしまいます。

 上記で例えたトラブル例以外でも、必要以上に補償条件が付けられていて、無駄に保険料を払ってしまっているケースもあります。 基本的には、保険料が高いほど良い条件の補償内容にはなりますが、補償内容が今より良くても、加入条件を上手く組み合わせる事により、現在の保険料よりも安くなる場合もあります。

 例えば・・・、現在の保険グレード?では年齢条件が30歳までだったのが、上級グレードの保険に更新すれば35歳の年齢条件が付帯出来るようになって安くなったり、現在ロードサービスに加入している人は、自動車保険で付帯されるロードサービスが重複してしまい、無駄が発生するケースもあります。(保険会社によっては、保険にもグレードやランクが存在します)

 なお、昨今では ”補償” という面では資格制度の度重なる改正などにより、トラブルケースはかなり減少しております。(資格テストなどでより細かい補償制度なども盛り込まれている) ただ価格が安くなる安くならない〜 とかいった点は、また各保険会社独自の補償内容〜 とかいった点は、現在もなお依然として自主的な勉強が必要となっており、もちろんその辺りの知識差によってお客様が不利に立たされるケースは以前とほぼ変わっていないとも。 ///2016年8月 追記

 ※ ⇒ ちなみに近年の保険の資格事情について。 参考までに。

 しかし・・・、保険の代理店ばかりが悪いわけではありませんよー。

保険は任せるのではなく、自ら選ぶ時代に

 自動車を購入するほとんどの方は、メーカーカタログを見たり、展示場へ行ったり、試乗してみたり、車や値段を比較したりして色々考えたり調べたりしますよね? 高い買い物だから・・・と言うのもあるかもしれませんが、パソコンや携帯電話を買う時にも、色々と考えたり調べたりするはずです。

 自動車保険も自動車や家電製品と同じ商品です!

 当然、保険のパンフレットもあります。 私の会社にも保険のパンフレットがありますが、欲しがる人が意外と少ないです・・・。

 保険料は、パソコンより高いことも多いですし、何年も保険を掛けていると、自動車が買えるくらいの金額にもなります。 保険の自由化以前は、何処の保険会社も補償制度が同じで、保険料も全く同じでした。 だから、自動車保険は代理店(販売店)に任せるイメージが強いのではないでしょうか?

 時代の流れは速いですよ〜。

 自動車保険は任せるものではなく、選ぶ時代になっています

 保険会社が違えば特徴や値段も違います。

 平成20年現在、自動車保険を取り扱う保険会社は20社以上になります。 自動車やパソコンを選ぶよりも数が多いですね〜 ^^

 しかし、自動車保険は、自動車やパソコン、携帯電話のように、選ぶ「こだわり」がまだまだ少ない気がします。 販売店の知識が薄くても、「コレとコノ条件は絶対必要!んで値段はいくら?」 と、店員に質問すれば、保険会社と相談してでも必ず最適な商品提案が返ってくるはずです。

 保険の継続手続きの時に、「前年同条件でいいよ。」とか言っていませんか?

 とは言うものの・・・、電化製品の量販店のように、色々な保険会社のパンフレットが並んでいる店なんかありませんよね〜。 比べようと思っても、何処と何処の保険会社があるの?ってな感じだと思います ^^ (通常、車屋さんでも1社程度、多くても2社くらいまででしょう。 なぜなら--- それ相応に多く取り扱えば、それ相応に提携契約や経営上の都合など色々とありますから。。。)

 しかし、現在はインターネットという便利な物があります \(^-^)ノ

 各保険会社のHPを閲覧していってもいいですし、特に、自動車保険の比較サイトを利用するのが とても良い手段だと思います。 自動車保険の比較サイトでは、必要な条件を入力する事によって、現在加入している補償内容も理解出来ますし、入力した条件から、各保険会社は、最良の条件で提案見積りを返答してきてくれるはずです。(他社と比較されるわけですから、より良い条件で安くなるような提案が必須ですから・・・)

 参考までに、 ⇒ 保険の比較サイト例 (私個人的にオススメなサイト)

 また、今まで知らなかった割引制度や、保険会社別でのリスク細分商品など、色々な提案や発見があるかもしれません。 当然 保険会社が違えば保険料も違いますし・・・。

 保険の継続が近い方は、一度は保険比較してみるのはいかがでしょうか? もちろん私も利用していますよ ^^ (車屋さんに勤務している身なのですが・・・)

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