ハンドルの末切り(据え切り)駐車にご注意を!
ごくまれにですが、ハンドルを左右のどちらかに切ったままエンジンを停め駐車している車を見かけますが・・・ 実はこのような駐車は車に大きなストレスを与えてしまうので、出来れば避けておきたいものです ^^
自宅などでちょっと難しい後ろ向きの縦列駐車の車庫で多く見かけるかもしれません。確かに、車を出す時に、スムーズかつハンドル操作をしなくてすむように、ハンドルを目一杯切った状態で駐車しておけば何かと楽なのは分かりますが、、ただハンドルを切ったままの状態での駐車は予想以上に車に多大な負荷をかけていることも。
例えば・・・
ドライブシャフトのシャフトブーツの寿命を縮める
ゴム製品であるドライブシャフトのブーツは、ハンドルを切った状態では 「伸びきった状態」であり、そのままの状態を長時間保ってしまうとシャフトブーツの劣化は急速に早まってしまいます。
輪ゴムを保管しておく時に、伸ばした状態で何かに引っ掛けて保存してしまうと極端に輪ゴムが劣化するのと同じく、シャフトブーツにもこれらと同じく多大な負荷をかけているのです。
パワーステアリングへの過負荷
そしてパワーステアリング装置にも悪影響が発生します。
パワステの構造にもよりますが、(主に油圧式)
一般的に、ハンドルを切った状態のパワステ装置は倍力装置がフルパワーになっています。 あの重い自動車が乗っかった状態でもハンドルが切れるように(しかも片手で軽々と)、ものスゴイ力がかかっているのです。
そこでもし、ハンドルを切ったままの状態でエンジンをかけてしまうと、一体どうなんでしょうか・・・
もちろん、エンジンOFF時には倍力装置にも電源供給されておらず パワステもいわゆる休暇状態なわけですが (ただ構造によっては、それでも多少の負荷は掛かっている可能性は有り)、それがいきなりエンジンスタートと同時に一気にパワステ装置にフルパワーの負荷が押し寄せてくるのです!
エンジンに例えると、アクセルべた踏みにした状態でエンジンをかけているようなもの。 人間のカラダに例えると、朝、目覚ましで起床した瞬間いきなりベッドから飛び降りて100メートル全力疾走するようなもの。
どう考えても機械にやさしいはずがありません。
2018年追記 ///
昨今では、油圧式に代わり電動式のものが多くなっております。 ちなみにこの電動式の場合には、操舵スイッチのON/OFFによってパワーがアシストされる方式ですので、油圧式に比べ格段に負荷リスクは減少しております。
しかしとは言え電動式にも色々とタイプがあったりと~(制御方法等も) 全てが全て、またリスクが完全にゼロになっているとも限りません。
なのでいずれにしてもハンドルを切ったままというのは極力避けておかれますことを推奨しておきますね。
というわけで、ついついハンドルを切ったままの状態で駐車してしまうクセのある方は、今後からは出来る事なら避けておきましょうね~ ^^
以上参考までに。