インパクトドライバーでホイールナット脱着(タイヤ交換)(動画あり)
ホイールを脱着するときには、業者さんは一般的に ”インパクトレンチ” と呼ばれるエアー工具を使うのだが、(フゥィーン フゥィーン ダダダダダ・・ 整備工場でよく聞くあの音のする工具。 パワーが非常に強く回転速度もあり、ホイールナットのように高いトルクで締まっている かつスピーディに取り外ししたいナットの取り外しなどに超最適・超快適な工具のひとつ)
ただこれを使うには、そのエアーの供給源となるエアーコンプレッサーやらエアーホース等色々と備品段取りが必要であり、またホースの長さによっては駐車場敷地の場所によっては届かなかったり~ 出張修理の時には使えなかったり~ ちょっとしたデメリットも。
なのでちょっとした試しに、手持ちの充電式電動インパクトドライバーでもホイールナットの脱着を出来るのか? ソケットキットを買ってきて試用してみました。
試用にあたって懸念していたデメリット等
他の方のブログ等を見ていると、インパクトドライバーでは非力すぎて使えない~ ナットは緩まなかった~ といった声も多く挙がっており、
そこら辺りのパワー面が一番の懸念点でした。
またそもそも そう高くないネジやボルト程度のトルクパワーの工具であるため~ ホイールナットでは負荷が強すぎ、工具が壊れないか、、 といった点もありました。
試用してみた工具、必要なソケット等
手持ちの充電式電動ドライバー本体は マキタ製のTD149シリーズ。 最大締め付けトルクは165N・m なので、エアーインパクトレンチに比べると格段にトルクが低く、、 しかし一般的な乗用車のホイールナットは100N・m前後で締め付けられているため、ひょっとしたらスペック的に十分か? との考えでチョイス。
それプラス、
現在現場で使っているインパクトレンチのソケットサイズに合わせ、(ホイールナットの脱着に使用する先端工具 ⇒ インパクトレンチ用ホイールナット・ソケット)
同じくマキタ製の純正オプションパーツ ”ソケットアダプター” を準備。(差込角12.7mm(1/2)の部品番号A-32415。 インパクトドライバーは先端工具の六角ビットを差し込むタイプなため、そのままでは一般的なホイールナットのソケットが取付られないため~ ソケットとインパクトドライバーの中継アタッチメントとして当該オプションパーツが必要。 但し、インパクトドライバー用の六角ビット式ソケットを新たに導入し使用する場合には~ こういったアタッチメントは必要ないでしょう)
実際使ってみたレビュー
ちょうどスタッドレスタイヤから夏用にタイヤ交換するクルマがあったので、早速試用してみることに。
思っていたよりすんなりナットが外れました。
ちなみにクルマはトヨタのクラウンでしたので、ホイールナットが適正トルク値で締まっているならば103~108N・m くらいでしょう。
↑動画追加してみました。(初動画なので画質悪くてすみません。そのうち追々色々と動画をアップしていこうかと思っておりますので、そのうちレベルアップ出来ればいいな)
なお耐久性につきましては~ まだこの試用ともう一台しか試しておりませんので、(2台分) 今のところは何とも言えませんが、
ただエアー式に比べると若干パワー不足を感じましたが、手際よくスピーディに取り外しできたので、、 本体に対しての負荷はそれほどでもないと思われます。
それよりも— ビットの根元部分がやたら心細く感じますので、現段階あえて言っておくなら、、 このソケットアダプターの耐久性にやや不安は感じられるかも。(インパクトドライバー用の六角ビット式ソケットの場合には、そのソケットも含むでしょう)
なお、同じような仕様導入をご検討されている方へ///
こういったインパクトドライバー等は締め付ける用途でもよく使われますが、ただトルクレンチやドリルドライバーのようにクラッチ機能は付加されておりませんので、(一定の締め付けトルクに達したら空回りする機能) こういった厳しく適正トルク管理しないとならないホイールナットの締め付けなどに際しては~ 軽く手締めプラスアルファ同等程度までの使用に留め、それ以上の締め付けには ”トルクレンチ” などのご使用を。(インパクトで締め付けフィニッシュしてしまった場合、どれだけのトルクが掛かって締め付けられたのかが分かりませんので、、 もし規定値以上で締め付けてしまった場合には~ 最悪ボルトが折れるなどの危険な事故につながる恐れも)
半年ほど利用しての追記///
ソケットは今のところまだ破損もなく大丈夫のようです。 ただやはりこれまで何度となく~ パワー不足の場面にも出くわすことがあり、(他社で脱着されていたホイールですが、何度となく緩まないナットにぶち当たりました) エアー式のインパクトのような使い勝手やパワーには到底及ばないことは十分肌で感じ取ることが出来ました。(ちなみにその緩まなかったナット、手持ちのエアー式に持ち替えダダダッとやってみると、ほんの軽いパワーでササッと緩みました。 なので締まりすぎのナットでもなかったようで、、 まあ間違いなくパワーの差は雲泥かと)
なのでまあもし導入をお考えの方がいらっしゃいましたら、一種の ”おもちゃ” 的に考えられておいた方がいいかな。 あれば便利な時もあるが、使えない事も多い。 興味本位で考える程度で。
とまあこんな感じで、以上 工具試用レポート・レビューでした。