車屋さんの自動車情報Blog

    

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何っ!? 担当営業マンによってクレーム保証修理の対応・内容が違う?

 
2018/09/24
 

ディーラー系やローカル系問わず、中古車販売店で中古車を購入した場合、おおよそ ”保証” というものが付いてくると思われますが、(保証期間や有償・無償問わず)

ちなみにこの保証、購入後いざ不具合箇所があって 保証修理してもらおうと思ったら~

話と全然ちがう

なんて事もかなり多いはず。

先ず消耗品というクセモノ

先ずその保証規定のほとんどには、消耗品については除外されている場合が多いでしょう。

ブレーキパットやベルト、タイヤ、冷却水、オイル、ガソリン、、 まあ乗った分だけ減ったり劣化したりするので対象外は当然と言えば当然なのだが、、、

しかしここからが本題。

自動車にはこれら挙がった例以外にも、ほとんどの部分で消耗部品が使われています。

エンジン内部のピンやリング、タイミングベルト、ミッションやドライブシャフトのベアリング、オイルシール、クラッチ板、そもそも各機器を固定するためのゴムマウントやゴムブッシュ類、ショックアブソーバ、その他数えきれないほど各所で消耗品が大量に使われております。

ん? ということは??

もしその対象外とされる消耗品に、ここまで細かく頭数に入れられてしまうと-

はっきり言って、保証適用で直してもらえる部分なんてほぼ皆無とも。

納車翌日、いきなりクラッチが滑って車が動かない ⇒ クラッチ板は消耗品なので有償修理。

納車半年後、エンジンの調子が悪いので見てもらうと ⇒ ピストンリングの摩耗で圧縮不足&エンジン不調 ⇒ でもピストンリングは消耗品なのでこれも有償修理。

納車一週間ほどして、半端ないほどの異音とガタガタと車体の振動 ⇒ エンジンマウントの劣化が判明 ⇒ でもマウントはゴム製品で消耗品なのでこれも有償修理。

納車一ヶ月後、突然マフラーから白煙。まるで煙突の如し。なんだかエンジンの調子もおかしい ⇒ ターボチャージャーのタービン部が破損 ⇒ でもタービン軸のベアリングが摩耗してブローしているため これももちろん有償修理。

春先に納車され、夏になってエアコンが効かない ⇒ エアコン配管のOリングが劣化しそこからガス漏れ ⇒ Oリングはゴムパッキン。もちろん有償修理。

納車されてその帰り、いきなりエンジンストップ&エンジンがかからなくなった ⇒ タイミングベルトが切れていて、しかもエンジンにも損傷が及んでいた ⇒ しかし故障の原因はタイミングベルト切れ、もちろんベルトは消耗品なので保証の対象外。

ここまでなると、もはや保証の意味がないとも。

ちなみに~ ここで挙げた例は、ウソや大げさでもなんでもなく、実際にそういった前提で ”保証” といっているクルマ屋さんも多いです。

とある正規ディーラー系の中古車店から車を買い、しかもディーラーだからと言って安心していたのだが、、 買って数か月もしないうちだがオートマミッションが壊れてもダメ、(保証修理してくれない) エアコンが効かなくてもダメ、あげくのはてにはターボが壊れて使い物にならなくなってもダメ。。 と、もう半泣き状態で私へ相談に来られたお客様、今も鮮明に覚えております。。 ^^;

というわけでその保証、どこまで消耗品が除外されていますか?

これはもはや脅威。営業マンによって保証範囲が異なることも

実は、、 中古車の保証って、お客様へ向けた規定は色々とあるようですが、(ただまあ規定といってもけっこう簡略的なものでしかないですが)

しかし社内規定まできちんと揃っているところは意外と少ないように思えます。

まあいずれにしても基準からして曖昧なため、つまり保証適用とするか否かは、かなりの確率で営業マンの裁量次第であることも多く—

ということは!?

同じお店でも、営業マンA氏では無償修理してくれるが~ 営業マンB氏はかなり厳しく色々と言い訳をされ保証で直せないの一点張り。。 という事が実際に起こりうるということ。

正にこれは脅威。

ちなみにもしこうなった場合、そもそもその大きな要因はあるの? と、その点に疑問が移ろうかと思われますが、

先ず一番大きな要因は ”お給料”。

え? 保証とお給料に何の関係が?? と、そう思われる方も多いかもしれませんが、

実は、クレームを受け保証適用し、その修理に要した費用は、、 もちろんその会社のマイナス損であることは間違いないのですが、そのマイナス分は、営業マン個々の歩合給の元となる実績数値(粗利益)から差し引かれてしまう事が多く、(一台の販売に対してクレーム修理を受けると、その分利益実績が減る事になりますから)

そう! ここまで来ればお分かりでしょう。

保証を適用して修理してしまうと~ その営業マンのお給料が減ってしまう可能性があるから ⇒ 営業マンによって適用判断が異なることがある。 と。

歩合給とは? いわゆる実績に応じてマージンが変動する実績給のこと。 多く実績を上げれば給料が跳ね上がる反面、実績に乏しいと、、 それはもうみじめな場合も。

ちなみにこの ”お給料” による影響は、先述の消耗品アレコレの見解に繋がることも。 そもそも消耗品の規定があやふやな保証だと~ 営業マン側の判断もあやふやであるのは当然であるとして、それ以外の強力な要素(お給料がかかっているとか) があればそれでなびく可能性は十分に考えられ、、 強欲に突っ走る営業マンほど厳しい裁定になることは間違いないでしょう。

※ なお稀ですが、例えきちんと規定があったとしても、、 半ば強引に理由をこじつけてお給料を取る営業マンも。。(相手は営業マン。 ホンキを出せばいくらでも口で丸め込める高等技術の持ち主です。 この点も忘れずに)

※ いつもはイエスマンな営業だが、いきなり高額な修理になると保証に厳しくなる営業マンも。 だって高額な修理をクレーム保証で受けてしまうと~ 一気に実績粗利が飛んでお給料がやばくなる事もありますので、それだけは避けたいと必死にアレコレ言い訳して修理に応じてくれない~ みたいな。

それからもうひとつ。

生真面目屋とか、逆に極度に偏った意見を持つ営業マンとかに見られる ”思想” が起因することも。

判断が営業マン任せなら~ その当人の正確が よくも悪くも協調されてしまう事となりますので、

適当な面倒がり屋の方だとなんでもハイハイと言う傾向にあるが、(またクレーム処理は怒っているお客様も多いので、こういった事に苦手な方だとさっさと事を済ませようと率先して保証を受ける人も。 それからお客様の心情を的確に感じ取り、また今後のつながりも考え~ 臨機応変に融通を効かせるなんて方も多いでしょう)

しかし反面、例えば極度に生真面目な方の場合、、 自身の中で消耗品は完全に除外するという頑なまでの意志にあふれている方も稀にいらっしゃるようで、

そうなれば、会社側にとってはとても優秀な人材かもしれませんが、お客様にとってはちょっと、、 みたいな。

一度、地元の超大手中古車販売店勤務時代に、他の営業担当のお客様だったのですが、、

納車直後クラッチがダメになって高額修理のクレームが入った際、(もちろん保証適用で申請されたクレーム) 私だったらそれはいくらなんでもクレームを受けて直してあげるべきだと思ったが、しかしその担当は私の上司で真面目な方で、そのクレームを ”クラッチ板は消耗品だからダメ” と一蹴し、しかもその場に居合わせた社長がその対応を一部始終見ていて~ よくやった! と、めちゃ褒めていた事も。

※ しかも翌月の営業会議で、この事を社員の前で発表し、皆も見習え!営業マンの鏡!と言わんばかりに賞賛されてました ^^;

ん—。

新車保証は?

保証は保証でも~ 新車購入の場合にもついてきますよね。

ちなみに中古とは異なり、新車はメーカー側から修理相応の対価が支払われるシステムが一般的ですので、また裁定も担当営業マンが行うわけでもないので、、 こちらはメーカーさえOKであればほぼ対応差はないと思われ、

まあ新車に関してはこんな感じで まず問題が出てくることはないでしょう。

まとめと注意事項

とまあこんな感じで、保証 という言葉を過信しすぎないように。

/// 注意 ///
なお、ここに挙げました事例は全てにおいて当てはまるとは限りません。 私もこの道20年超で、おおよそ広範囲で色々なものを見て来たり経験してきたりしていますが、それでも全てを見て来ているわけではありません。 また保証といっても、当該自動車販売店オリジナルではなく、近年は第三者機関の ”保険” 的なものも多くあり、こういった場合ではまた全く話が異なってこようかと思われますので、いずれにしても全てが全てこの通りとは限りませんことは、予め重々ご含みおきの上ご参考などくださいませ。

以上、何かしら皆様のお役に立てる部分あれば幸いです。

 

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