若者のクルマ離れ問題 /メーカー側は把握出来ていない、現場の真実。
ホンダNSXの再開発・・・ トヨタ「ハチロク」の復活?・・・ など、
ここ近年になって、今年から本格的にも、エコカーが市場の主導権を握る中、クルマ離れに加速が付く若者世代の取り込みをなんとか~ といった各自動車メーカーの姿が見え隠れする現実も見られますが、
まあ・・・ 私の個人的には、
こういった取組は「話題」にはなっても、それが「起爆剤」となる事はとても考え難いと そう思っております。
何故なら~
買わないのではなく、買えない現実
とにかく、
「若者が買わないのではなく、買える環境がない」
これは第一線の考えでもあり、悲痛な現実でもあります。
特に、若年層における「ローン活用」の比率が重い割に、若年層に対するローン審査が厳しい・・・ というのは、業界にとっても消費者の皆様にとってもかなり打撃的な現実とも言えるでしょう。
私が車業界に入った約20年前は、未成年でなければ 20歳そこそこの年齢で定職さえあればそこそこの金額が保証人なくてもローンが組めていたが、
今は20歳くらいでなくとも、30歳でも40歳でも~ 過去のローンの支払い実績がないと「保証」なくしてはなかなかローン審査にも通らない。(例えそれが全く無理のない返済プランだとしても)
という事は?
20歳くらいの若者が親を保証人として立てていても、その親が今までローン等を一切利用したことがない人だと、その親には支払の実績が全くないわけですから、それだけで審査がやや厳しくなる可能性も高いと言えるでしょう。
つまり、
目の前に欲しいクルマがあったとしても、それを「買う事が出来ない」現実。
これが現場における現実。
まあこの辺りに関しましては、日本の経済と市場景気、その他法律などが大きく左右している事でもあり、信販会社にも継続経営が掛かっており、もちろん信販会社に非はありませんが、(またローン購入が良いとか・・・ その他ローン購入の斡旋や推奨をしているわけではなく、あくまで以前と比べて・・・ 若年層世代の購入への間口や敷居が高くなりすぎていて、そういった環境や現実も要因のひとつであろうと)
その辺りへの根本的支援(国策)などがなければ、いくら自動車メーカーが盛り上がろうとも、この現実は今後ますます悪化する可能性も考えられるかも・・・(もっともっと深く掘り下げれば経済影響や雇用などの問題も入ってくると思われますが、あくまで要因となろう環境の一例までに)
その他、
近年におけるエコカー減税など・・・新車購入者への優遇だけでなく、若い世代の層が厚いであろう中古車購入者への優遇が一切見られないかなり偏った支援環境 といった点なども関係してくるのではないでしょうか。(逆に、古い中古車へ対しては負担が増えつつある現実も関係してくるのではないでしょうか)
年少扶養控除廃止による、若年層家庭世代への負担増。
なんだか方向性が固まりつつある消費税率アップ。
これらの環境までをも考えると、これからますます若年層世代のクルマ離れが加速して行くのでは?
以上、新年早々何か個人的な感想文みたいですが、私の思う「若者のクルマ離れの現実」のほんの一つの要素について でした ^^
今年も宜しくお願い致します m(_ _)m