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カーオーディオやカーナビ・ETCなど、配線に必要な端子の加工方法・接続方法

 
2019/08/15
 

カーオーディオやETCなどを自分で取り付けよう!(DIY) といった方もけっこう多いようですが、

ところでカーオーディオならまだしも、ETCの取り付け時において、意外な障害となる部分が・・・ 配線の端子接続。

取り付けるETCのメーカーによっては~ よく分からん赤い色したプラスチック製のエレクトリタップだったり、

エレクトリタップ

ビニールをかぶった丸型端子(= 正式にはギボシ端子)だったり・・・(ちなみにこの端子がぺっちゃんこになったような端子が ”平型端子”)

丸型端子

これは丸型端子

まあエレクトリタップ(エレクトロタップ、圧着コネクターとも)の場合は、知ってしまえば

配線をはさんで~ ペンチでペチッとやれば簡単に完了ですが、(参考 ⇒ エレクトリタップの使用参考事例、並びに使い方(私の運営管理するサイトより抜粋))

ただ意外とややこしいのが 後者の丸型や平型の端子。

これどうやって使うの?


1.相手も同じような丸型端子(or 平型端子)

主にカーオーディオではこのケースは一般的かな。

相手となる目的の端子にも同じような丸型端子 (ギボシ端子)等が取付されていれば、各適合する箇所(例)へ そこへこの端子を接続すればいいだけの簡単作業かと。(もちろん接続はオスとメス、メスとオスで。 ちなみに平型端子は 主にスピーカーの取り付けマウント周辺でよく見られる端子ですので、実際スピーカーを直接取り外すなどの作業がない限りは、基本よく目にするのは丸型の  ”ギボシ端子”  ばかりかと)

丸型端子の接続例。接続前

使用前・接続前(例)

丸型端子の接続例。接続後

使用後・接続後(例)

またETCの取付けでも、カーオーディオの裏からの電源取得時においてもしそのカーオーディオがアフターパーツであるならば、電源系の配線には予備の分岐配線が出ている場合もあり、

もしそういった場合には、やはりここでも各適合する箇所(例)へ、かつそこへこれらと同じように接続すれば問題はないかと。

丸型端子接続例 その2

なおここでの接続例は、あくまで双方端子が手を加えられていない加工されていない状態(いわゆる新品での製品出荷時の状態そのまま)での話ですので、もしそれらが中古品であるなどしてどちらか端子が第三者によって加工などされている場合には、これら適合などの確実性は一切ありませんので何卒予め。

※ これら端子のオスメスは、新品出荷時には一定の規格に基づき取付け加工されておりますので、各適合する配線同士であれば自然とそれらが接続可能な状態となっておりますが、ただ中古品などで第三者が加工を施したモノである場合には、これら必ずしも規格に沿った端子が取付られているとは限らず、もしそうであればいくら各適合する配線同士だとしても接続出来なかったり、また接続出来てもそもそもの適合性の無いモノ同士である可能性もありますため(場合によっては大変危険かも)、これら予め十分なご留意のほどを願います。

ちなみにこれら丸型の接続端子は、その形状から、抜けにくい代わりに接続の際にもやや入りが固いことも多く、これら端子の接続の際には ”カチッ”  と手応えのあるところまでしっかり奥まで差し込み接続されますよう気を付けられてください。

  • 入りが甘いと後々すっぽ抜けしてしまいます。
  • 端子には ”くぼみ” などがあり、そこの部分がしっかりと噛み合わさる事によりロックされ抜けにくくなる構造となっております。

2.希望する相手は丸型、or 平型端子になっていない(端子の加工方法)

つまりは、これから接続したい先(もしくは接続元)には丸型端子(ギボシ端子)など同じような端子が取り付けられておらず、もしそういった場合には・・ というわけですが、

まあそれらパターンではもちろん!そのままでは接続出来ませんので、ここはまず加工は必須と考えましょう。

ちなみにそれら加工につきましては、実際には導通できる接続方法なら何でも問題はなく(もちろん接続部分周りの絶縁は最低限として)、

例えば端子を切って半田付け・・・ とか、あるいは先述の ”エレクトリタップによる接続” に変更しても。。

しかしそうまで言っちゃうと、ここでわざわざ丸型端子 (ギボシ端子)等に触れた意味がないので、(また丸型端子等でなくしてしまうと、そもそもその端子本来の最大のメリットである ”脱着が容易” という点が完全に切り捨てられてしまいますし)

一応ここは丸型端子等として加工接続すると そう前提の上にての以下解説を。

※ なお今回は当方の作業の都合上、実際に解説の題材とさせて頂いたのは ”平型端子” の方ですが、ただ基本的に構造、その他加工に関するノウハウなどは平型端子も丸型ギボシ端子もどちらも同様・同水準ですので、以下必要に応じ適所置き換えられるなどしてのご参考を願います。

【先ずは必要な工具など】

これらの端子の接続には ”端子” はもちろんのこと、

端子はホームセンターやカー用品店でも売っております。 ただ端子にはオスとメスがあり、かつそれぞれ用のビニールの端子カバーなんてのもありますので、よく分からなければ単品モノよりもセットになっているモノの方がイイかも。(なおこれら端子につきましては、後々話に合わせても都度説明していくこととします)

ちょっと特殊な工具が必要だったりもします。

オーディオ端子の加工などに必須の電工プライヤー

その工具がコレ。

ホームセンターとかカー用品店とかにも売ってます。

名称は・・ ゴメンナサイ! 忘れましたが、、

確か ”クリンピングプライヤー” だったかな? ちなみに私はコレを ”電工プライヤー(圧着ペンチ)” とか ”電工ニッパー” とかって呼んでおりますが、、、 まあ見かけからしてけっこう特殊ちっくな工具で、ただこれ一本あれば~ 配線の加工がオールマイティにこなせるとても重宝的な逸品とでも言っておきましょうか ^^

参考までに。

※ なおこれら工具にはけっこうピンキリの差がよく見られるようで(経験済み)、出来ればプラスチックケースに入った低価格セットもの等ではなく、単品売りしている かつメーカーもののヤツをチョイスされておかれます事を推奨。(マーベル等がおススメ) この工具は安物の二流品だと、一番肝心な端子の ”かしめ” 加工が全くと言っていいほどイイ感じにならず、その程度なら初めからラジオペンチでも・・・ みたいな感じになっちゃうかもレベルなので ^^;  ←ちなみに今回あえてここではその安物を使っての実践としておりますので、時折参考になる部分くらいはあるかな。。

【加工手順】

早速その工具を使って端子を加工してみたいと思います。

配線コード

とりあえず配線。

生配線とでも言っておきましょうか。 ごく普通の絶縁ビニールで覆われた銅線で、先っぽには何の端子も取り付けられておりません状態です。

で、この線(コード)を・・・先ずはプライヤーの根元付近にある ”穴付きニッパー” へはさみ込み、(中芯の銅線の太さに合わせた穴をチョイスするのがポイント。 ちなみにこの一番の根元には切断用ニッパーがあり、そこは配線コードそのものの切断作業に活用できるでしょう)

配線コードの芯線をむく工具

そのまま~ 線と並行方向へ一気に引き抜きます。

芯線からビニール被膜をむきました

銅線 (芯線)が出てまいりました。(出す銅線は5mmくらいで十分)

芯線のみ出ている状態

そして~ そこへすかさず忘れず! 付属のビニールカバーを通します。

ビニールカバーは忘れずに

この作業、実は意外と忘れることも多く、もし忘れてこの先端子を先につけちゃうと~ 後からではこのカバーは配線に通らずで、再度通し直すには ”また一からやり直し” と、そうなってしまいますので要注意。

お次はいよいよ端子の取り付け。

今回は平型端子を使い解説させて頂いておりますが、以下も 丸型のギボシ端子も要領など全く同じとお考え下さい。

端子をあてる

先ほどの先っぽをムいた線(コード)へ、端子を通します。

この時、これら端子の ”かしめ” る部分は2段構えとなっており(大小2箇所あるはずです)、

小さい(細い) ”かしめ” る部分には芯線(ムいた銅線部分)を、大きい(太い) ”かしめ” る部分には絶縁ビニールを それぞれあてがうような感じで。

端子と線のポジションがイイ感じに定まりましたら、続いて銅線側の細い「かしめ」から締めて行きましょうか。(一般的にはこの作業を ”圧着” と言います)

ちなみに~ その締め込み作業(圧着作業)にも、先ほどからの工具を使う事は言うまでもありませんが、ただその工具と言っても何だか色々と機能が多い十徳ナイフのような工具なので、その何処を使って作業するのかと言いますと、、

クリンピングプライヤーのアップ

ここ ↑。 この先っぽのクワガタみたいな部分を使って下さい。

クリンピングプライヤー(圧着ペンチ)の使い方

使う時の断面図はこんな感じです。

※ グレーの部分が工具で、カモメのような形をしている部分へ、”かしめ” のUの上側が来るようにセットします。 またこの時、工具には同じような圧着する部位が数か所あるかと思いますが、ここは ”かしめ” ていない金具の幅がぴったりとしっくりと来る部分(狭くなく広すぎず)を上手くチョイスされご使用下さい。

クリンピングプライヤー(圧着ペンチ)の使い方

こんな感じでギュッギュッとグリップを強く握れば、先ほどの ”かしめ” が簡単に圧着されます。

クリンピングプライヤー使い方動画

動画作ってみました。 下手な絵のつなぎ合わせですが。。。

端子をプライヤーでかしめます

細い銅線側の ”かしめ” の圧着が完了しましたら、また絶縁ビニール側の太い ”かしめ” も同じく。

平型端子をかしめました

こんな感じになりました。 ↑

※ なお、今回使った圧着工具は、先述の通りけっこうな安売りの品の工具だったので・・・ 圧着部分の形はかなりガタガタに。 本来なら圧着した部分は芯線中心へ向かってきれいなRを描き、かつ ”かしめ” の先端はがっしり芯線や絶縁ビニールへと食い込まれ ”抜け防止” としての機能も兼ねる事となるのですが。。。 まあ少なくともこの状態だと抜け防止の機能までは全く果たせられていないであろうかと。(ちょっと強く引っ張ればすぐ抜けるかと。また圧着部分も十分弱そうで、そのうち接触不良とかも出てきそうな感じとも)

後は、はじめ頃に通してあったビニールカバーを 取り付けた端子へとかぶせ

平型端子の加工が完了

完成! \(^-^

お疲れ様でした。

● 端子加工一連の作業をもっと詳しく動画にしてみました ↓↓↓

【端子のチョイス等について】

ところで~ 今回加工取付けした平型端子はいわゆる ”メス型” と呼ばれるサイドで、この場合、接続を望む相手の平型端子は ”オス型” であろうパターンを想定しての作業でしたが、(オスにはメス、メスにはオスしか接続出来ませんから)

もちろん! 皆様が実際・実践的にこれから加工などなさる時には、先ずは必ず相手の端子を見定めてからの各自実状に適応するご作業をお願いしますね~ ^^ (つまり、同系の端子でもラインナップは必ずオスとメスがありますので、作業時には随時それら適所必要なモノを適切にチョイスされつつご利用下さいね。 というわけ)

それと、予めの端子のご購入時には、皆様には基本、セットとなっているモノのチョイスをオススメしておりますが、(オスとメスの端子、そしてそれらに対応するオス用とメス用のビニールカバー これら4点が全てセットになっているオールインワンもの。 いわゆる徳用とも)

ただ状況によっては片側だけの補充とか、またご購入されるお店によってなど オールインワンもののご購入が難しい・・・ といった状況下も考えられ(いわゆる単品購入となろうケース)、しかしもしそういった場合でも最低限、端子とビニールカバーとの同時購入は忘れずに~ ^-^)ノ (単品購入となると、稀に 端子とビニールカバーとが別売りになっている事も御座いますので。。 ちなみに~ これらビニールカバーは、絶縁を目的としたショート等防止だけでなく、ちょっとした端子の抜け防止などにも一役買っており、、 つまりこれら端子のお取付時には必ず必要な備品と、必ずそうご認識しておいて頂きたく思います

平型端子とそのカバー


色や、また大きさ等も色々あるの?

まず端子をイザ購入しようとされる場合には、端子の色がゴールド系とシルバー系との2種類のモノが存在していようかと思われますが、ただこれらは単に素材が異なる~ というだけで、使用上の使い分けなど何かしらの注意点などまであるわけでは御座いませんので、一応これら予め。。。(つまり、例え色が違っていたとしても~ ごちゃまぜで使おうがまたどれをどこで使おうが何の問題もなし! という事で)

※ ちなみにゴールドのモノは真鍮メッキ、シルバーのものは錫(すず)メッキです。(ゴールド系には一部金メッキもありますが、まあこれはやや高価ですしやや専門思考品なので、今回ここでは割愛・除外ということで)

そして端子の大きさ。 これも基本は、その目安となる大きささえ覚えておけばそれほど細かくまで考える必要はないでしょう。(端子の大きさは、あって基本2種類程度くらいまでのもので~ かつそれぞれの大きさには規格があり、またそれぞれの大きさにもけっこうな差がありますので、大きかったか小さかったかくらいの記憶程度だけでも間違って買っちゃった・・・ なんてこと、そうそうはないとは思われますよ ^^)

注意事項
まああまり無いとは思われますが、しかしもし双方の端子を加工され、丸型とか平型の端子にての接続を行われる場合、ちょっとした基本的注意点が御座いますので~ 最後に一点だけ。

電気を供給する側・流れ出る側にはメス型端子を。 一方、電気を貰う側・流れ込む側にはオス型端子を。

これ厳守されて下さい。(理由は、メス型端子は基本 常に端子の金属部分がカバーに覆われむき出しにならないため、もしその配線が余って空いている状態だとしても、ショートするなどの事故が最大限に防げるため。 いわば安全規格の基本的事項かと)

なお、これだけだと丸で何言ってるのか さっぱりワケ分からない・・・ と思われますので、これら少し噛み砕いて言うならば~

例えばETC。 もしそのプラスの電源供給元はカーオーディオ裏ならば~ そのカーオーディオから出る ”供給する側・流れ出る側” のプラス配線には ”メス型” の端子を。(逆にETC車載器から伸びる電源配線は、その配線はプラスの電源を供給してもらう ”貰う側・流れ込む側” となりますので、その先にはもちろんオス型端子が)

例えばカーオーディオ。 もちろんそのプラスの電源供給元は車両側となりますので、その車両側からの端子には ”メス型” の端子を。 またもちろんカーオーディオから伸びるプラスの電源を受ける電源配線にはオス型端子が。

例えばスピーカー。 もちろんスピーカーとて微電流が流れておりますので、当然、オーディオから出るスピーカーのプラスコードにはメス型端子を。(ちなみにこのスピーカーの場合、一方ではオーディオのマイナス端子へは逆に電気は流れ戻って来ることになりますので(電気はプラスからマイナスへ向けて流れますので)、そのオーディオから出るマイナスコード側にはオス型端子が付く事になるでしょう)

なんとなくご理解頂けたでしょうか?

※ ただこれらは基本的事項ではありますが、しかしその構造上、こういった基本がどうしても厳守出来ない部分も何点かは御座いまして、、、 例えるならスピーカー本体に接続される端子とか(ここは構造上、スピーカーからはオス端子しか出ておりません)、またボディアースなんかもその一例かと。 加え参考までに。

・・・と、おおよそこんなところでしょうか。 端子の使い方とか また加工接続などについてのアレコレ。 いかがでしたか?

また以上各ご参考までに。

 

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