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各種手続き、勘違いシリーズ【その3】自動車税の未納・延滞・滞納があると廃車出来ない?

 
2018/10/09
 

え~ ネット上でよく目にする間違ったウワサ・シリーズ。

その中でも意外と多い「廃車手続き」に関する知識・・今回は「自動車税の延滞・滞納・未納があると、廃車手続きが出来ない」という間違った知識について。

ネットのコンテンツを見ていると、けっこうな頻度で、、、 「自動車税の延滞・滞納・未納があると廃車手続きが出来ない」とか、「廃車の手続き時には、自動車税を窓口で清算しなければいけない」などという知識を見かけますが、

う~ん・・・ こういった知識、一体どこから広まったのでしょうか。

現実は、問題なく廃車にできます

先ず現実を言いますと、また車屋さんの私から申しますと、、大半は自動車税の滞納・延滞・未納があってもその自動車は何の問題もなく廃車にする事が可能です。

但し! 廃車にしたから出来たからと言っても、滞納されていた自動車税まではチャラにはなりません! 車は処分出来てもされても自動車税の納税義務までは放棄されません出来ませんので予めご注意のほどを。

もちろん廃車手続き後も・・・ 引き続き督促が行われ、場合によっては銀行口座の差押さえ処分が強行される事もありますので、廃車後もきちんと。(← 自動車税の滞納に関しては、ここ最近ではどこの都道府県においても差押さえ処分をかなり強化しているようで、特に銀行口座の差押さえは良く聞く話)

ちなみに車屋さんや信販会社が所有権を有する、いわゆる「所有権留保車」に限っては、廃車手続きを行う前段階での 「所有権解除」の手続き時に自動車税の滞納・延滞・未納があると必要な書類がもらえない場合も多いので、

つまり必要な書類が貰えず ⇒ 所有権解除が出来ない ⇒ もちろん廃車手続きも出来ない。 と。

こういったケースと、

なお、廃車手続きは行政機関や地方団体で行うものであって、所有権解除はクルマ屋さんなどの民間企業にて行われるお手続きなので、確かに事実上は廃車が出来ないかもしれませんが、ただその自動車税の未納が直接的要因となって廃車が出来ないのではなく、あくまで ”所有権解除” のみの部分が出来ないだけなのだと。 またそれらそれぞれ混同されないようにも予めご留意願います。

あと非常に稀なんですが、嘱託保存(しょくたくほぞん)というものを設定されている場合にはこの限りではありませんが、

嘱託保存とは?

税金滞納者へ、差し押さえの一環として設定されるそのクルマに対する ”抵当権” のようなもの。 これを設定されると、その記録を滞納解消によって消去してもらわないと廃車することが出来なくなる。

ただ、この設定をしてしまうと、以後無限に未納自動車税が増え続けたり、(廃車出来ないので) あと第三者・第四者などの手に渡った後にこの問題が浮上して来る可能性もあり、(名義変更は可能ですので) それから抵当とするも、実際に差し押さえとして車両回収するのは非常に困難であったりと、、 設定するにも何かと問題点も多いので、実際にこの設定をされることは非常に稀とお考えください。(20年車業界にいますが、過去、こういった問題で廃車出来なかった例は僅か一件あったかなかったか程度です)

※ なお抵当設定への見解や積極性は地域によって全く異なるようです。(自動車税は地方税ですので) なのでお住まいの地域によってはこれら見解から大きく異なる可能性もあり、一応その辺りは予めお含み置きなどのほどを願います。(地域によっては積極的な場合もあるかもしれません)

しかしいずれにしても、こういったケースは全体のほんの僅か程度。

現実的に言えば、ほとんどの場合は廃車可能とそうお考え頂いていても問題ないレベルかと思われます。

※ なお何度も申しますが、廃車出来たからと言っても未納の自動車税まではチャラにはなりません! 一度発生した課税・納税義務は廃車に関係なく消える事はなく、また放棄されることもありません。 とにかく納税の義務はしっかりと果たしましょう。

関連。廃車の手続きなどについて

ご自身で廃車手続きされようと思われている方必見!

⇒ 車屋さんが詳しく解説する廃車手続きガイド

必要あれば、こちらもお役に立てれば幸いです。 よろしくお願いいたします。

 

とまあ以上、各ご参考になる部分ございましたら幸いです。

 

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