インターネットで中古車を買うリスク例 Vol.1トラブル事例・室内の臭い
私がパソコンに出会った当時は、まだまだ「パソコン通信」という・・・ 今では到底考えられないほどの通信世界でした (当時は未成年でしたので、もちろん!やった事ありませんが)、
しかしそれからウン十年という月日が流れ、昨今においては電話代など一切気にせずとも~ 1年365日24時間ネット三昧なんて出来る時代です。 またそれら通信にて得られる情報も半端ない膨大な量。
と、そんな時代でありますので、、、
もちろんそういったネットと共にクルマ業界も進化しており、中古車を買うにしても~ ネットから取り寄せて購入・・・ なんて人も、年々思いの他多くなって来ているのが現状であろうかと。
ところで!
こういったネット購入などと言った新たなマーケットが進化すれば~ 当然、それら便利などになる傍ら(かたわら)で、今までになかった、また考えられなかったようなトラブル等も増えてくるのが世の常ってもの。
というわけで今日は、そんな考えられるトラブルのひとつを~ ちょちょっと簡単にでも紹介しておこうと思いますね ^^
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車室内の臭い・悪臭~ 嫌な匂いなど
これに関するトラブル事例、その他リスク等は~ ネット取引き増加に比例して増えてきているかと。
友人や知人、同僚や上司その他 他人の車に乗られてみて~ 「自分は耐えられない臭い (匂い)」というものを経験された方も多いのでは? またそういった臭いに心当たりある方も多いのでは?
タバコを吸わない人にとっては、やはりどんなに些細な残り香でもタバコの臭いはとても気になりますし、その他小動物の臭い(いわゆる動物臭とか獣臭とか)や芳香剤の臭い(匂い・香り)など~ まあ人ぞれぞれ色々と苦手な臭い(匂い)はあろうかと思われますが、、、
ちなみに~ もしご自身の苦手な臭いが、これから買おうかとそうご検討なさっている愛車候補から強く漂っていれば、、、 皆さんどうされるでしょうか?
一般的にごく普通に考えてみても、その臭いに気が付いた時点で
まあその臭いが微弱なモノであれば、売主さんへ脱臭などを求め、それら条件を契約などへ盛り込もうかと思われ、、、 しかしその臭いの根拠などによっては、また強さなどによっては、とりあえず候補から外されよう場合だって。。。
といった感じかと思われますが、
しかしそのご検討中の愛車候補がネット上の在庫等であったなら???
もちろん試乗などは不可能であって、いくら解像度の良い画像や動画などを見せられたとしても、そこからは微細にも車室内の臭いなんて分かりませんから、、、 よほどの過去の個人的トラウマがない限りは~ またそういった臭いにすら疑問点(質問点)に上がらず、それこそ衝撃的な納車が待ち受けている状態となっているかもしれません。
実際 車室内の異臭などに気が付くパターンは、実際にそのクルマに乗られてみてはじめて ”あ、この臭い何? 気持ち悪いんだけど~” みたいに、気づかされる事がほとんど。(つまり ”無意識” にふと ”アッ!” みたいな)
なのでネット環境など、その車室内に直接 ”五感” を持って行けないような状況下では、なおさら一層よほど強い意識を持っていない限り それら疑問とか質問すら湧いてこないかと。。。
尚 ここ最近では、ネット上の情報などへ ”喫煙歴” とか ”ペットの同乗歴” などといった表記なども見られますが、ちなみにこれらに関する見解などにつきましては~ また後程にて。
え?納車前はクリーニングしてくれるんじゃ?
ないの??? という事ですが、
まあ臭いって、クリーニング程度ではなかなか取れない場合も多く、またその業者さんによってもクリーニングの内容なんてのも様々ですから。。。(まあ極論言えば、室内の掃除機清掃だけでもクリーニング。 水洗いだけでもプロ洗車ですから)
※ 脱臭というのは、クリーニング業務の中でも最も難易度が高いもので、実際業者さんが手を焼くケースも多いですし、、また一旦は取れても、数日もすればまた再発するということも少なくありません。
また売主は必ずしも業者とは限らず、個人の方だっていらっしゃいますし。。(⇒ 先ず個人間取引きでは、クリーニングという観点は全くないでしょう)
しかも臭いは そもそも個人的嗅覚による感覚。
ある人はイヤな臭いでも、ある人は好きな匂いかも。 またある人には耐えられなくても、ある人には何にも感じないかも。 つまりニオイの全てがすべて異臭として扱われるとは限らず、、、(これ系、タバコ臭とか動物臭とかではけっこうありがちかな。。。 タバコを吸わない方にとっては強烈な異臭でも、愛煙家にとっては何の違和感も感じない気が付かない・・・ とかけっこうありますので)
まあよって気になる臭いに関しては、基本は現物主義で(現車を直接チェック)、契約時などにその脱臭の旨を強く意識させておくか、又ははじめから避けておかれるのが私的には鉄則、かつこの上ない理想形かと。(つまりこの辺がネットで中古車を買うリスクと)
異臭なら説明あっても。。。
車室内の異臭、悪臭も一応 ”欠陥” ”異常” ”害” なのでは? なのでそれならそれで、それら個別に臭いに関する説明があってもいいのでは?
異臭や悪臭って、私も個人的にはそう思っておりますが、しかしそれらニオイに関しましては、そもそも ”個人的感覚の違い” から発生しうる差も大変大きく、ましてや目に見えぬ感覚のみの対象であるがゆえに? これら異臭などに対する説明の義務や基準などは原則一切存在しない! と、そうお考え下さい。(少なくとも今現在2018年においては)
つまり~
それらニオイに関する情報の開示については 一切が売り手次第・売り手の自由とも言え、またもしそういった重大な情報が漏れていたとしても(それが買い手・第三者にとって重大な問題だとしても)、それに対しても一切の過失は問えないとも。(いわゆるノークレーム)
ちなみに自動車公正取引協議会などにおきましても、これらニオイに関する基準などは一切見当たらず、またそれらについても一切触れられていないようです。
よってやはりニオイに関しては現物主義を推奨と。 またこの辺りがネットで中古車を買うリスクとも。
じゃあ予め質問するようにしておけばOK?
これに関しても先述のとおり。
そもそも臭いは個人的感覚によるもの。
例えその疑問点などで ”タバコの臭いしない?” ”動物臭しない?” といった疑問が上がり質問出来たとしても、その対応される方が愛煙家とか愛犬家とかだった場合、それらニオイに対して何の感覚もないかもしれませんし、しかも加えて言うならば~ 全くの悪意なくとも 感覚自体からして個人差なんてのも御座いますので、(ニオイに鈍感な方とか)
場合によってはそれら質問も全く意味を成さない可能性だって。。。(つまり愛煙家とか愛犬家とかでなくとも、その方の嗅覚によっては ”無臭” かも。 また ”薄ら・ほんのりなんとなく” なんて言われてたけど、イザ納車されてみたら、こちらにとっては ”もはや悪臭レベル” なんて事も)
また ”ニオイ” と一言でまとめても、
- 動物臭 (犬とか猫独特の臭い、ペット臭。 獣臭なども)
- タバコ臭
- 芳香剤臭 (香水なんて場合も)
- 魚臭 (独特の生臭さ。 特に愛釣家の方のクルマに多かったりも)
- その他 (ゴム臭やオイル臭とか、仕事などの個人環境による臭いとかも)
- 直感臭 (ごく個人的に感じる異臭)
- 独自臭 (そのクルマの素材など、独特の異臭)
など挙げていけばキリがありませんし。(つまりこれだけ多くの材料などの中から、これらこちらの思う全てをネット上だけで判断したり また売主さんへ判断等を仰ぐ事も不可能かと)
というわけでやはりは~
まあよって気になる臭いに関しては、基本は現物主義で(現車を直接チェック)、契約時などにその脱臭の旨を強く意識させておくか、又ははじめから避けておかれるのが私的には鉄則、かつこの上ない理想形かと。(つまりこの辺がネットで中古車を買うリスクと)
尚 ここ最近では、そのネット上の情報などへ ”喫煙歴” とか ”ペットの同乗歴” などといった表記なども見られ、まあこれら情報から考えられるタバコの臭いとか動物臭などを敬遠されておきたい場合には、これら情報は非常に有力な情報となろうかと思われますが、(こういった臭いがダメな方は、こういった情報を元にはじめから避けておけばいいだけの事ですから)
ただこれらもあくまで参考程度の情報であろうかと思われ、”確実性” とか ”完全性” はないかな・・・(ツーオーナー・スリーオーナーとかで、過去のオーナーが喫煙してたりペットを載せていたりして、かつ現オーナーがそれらに気が付いていない場合だって考えられようかと。。。)
ちなみに~ あえてこういった情報が把握出来るにも関わらず、かつ売主の方が個人であって、それでもなお可能性を求めて質問などされた場合は、一転して かなりハイリスクな取引きとなろう可能性は秘めておりますので、(喫煙歴有りの売主に対して ”タバコの臭いは?” とか、ペット同乗歴有りの売主に対して ”動物臭は?” などと質問した場合、少なくともそれらオーナーは愛煙家だったり愛犬家などである可能性が強く、よってその相互間では ”嗅覚などの感覚の相違” などから来るトラブルの可能性だって。。)
これら予めご留意のほどを。(またもちろん、その他ニオイに対しては全く対応性はないこと、これらも加え予め)
管理人の、車室内異臭に関する失敗事例
まあこれは、私がお客様と売買にあたる上でのトラブル事例ではなく、あくまで業界内で起こったトラブル事例? 失敗例などでは御座いますが、、、
そうですね~ 私はタバコを吸わない人間なんですが、とある遠隔地にある業界オートオークション経由にて仕入れたとある車両、ちなみにその車両、応札前には一応その車両の状態確認を依頼し (関係者による ”現車確認” チェック)、僅かながらタバコの臭いがするとの説明を受けていたのですが、
なお こういったオートオークションでも、喫煙歴どころか~ タバコの臭いに関する情報は基本全て ”文字情報では得られない” のが一般的です。 またあえて個別にそんな説明もありません。(確実な禁煙車の場合のみ、その旨はさすがにアピールポイントなので記載されておりますが)
つまりそもそも業界内におきましても~ これらニオイについて予め把握しておくには、自身にての直接チェックか、もしくは関係者(第三者)に依頼(有料)してのチェックかのどちらかの手段は必須。 と。
まあ実際に落札後、その現車がお店に届いてみればーーー
めちゃめちゃタバコ臭い!
しかも常備している業務クリーナーなどでルームクリーニングしてみても~ 奥から奥から湧き出てくるように臭ってくるホドでした。。。(だいたいこのクリーナーを使うと、おおよその臭いは取れたりもするシロモノなんですが。。。)
まあこれは個人々による感覚差を物語る例かと。
もちろん一般小売のみならず、こういった業者間取引きにおいても これらニオイ等に関する問題もノークレームが基本です。
2016年7月追記 ///
つい最近、タバコ臭は全然ない~ と、有料の現車確認を実施して仕入れたクルマがあるのですが、(オークション仕入れ) 入庫されてきたクルマに乗ってビックリ。 おもいっきりタバコの臭いするんですけど。。 しかもけっこう染み込んでいる系でキツイ。。
まあ最近はこんな例も。
そうですね~ その時は未だ私も経験未熟な頃でして、確か社会人・新人2年目の頃だったかな? これもまあ先述のようなオートオークション仕入れにてのお話なんですが、
しかしこの時は何の事前確認などもなく仕入れてしまい、(もちろん文字でチェックできる範囲のみはきちんと確認してましたが)
その結果もあろうことか・・・ また偶然としても稀の部位に入りますでしょうか・・・ ひょっとしたら新人ゆえの ”洗礼” だったのでしょうか・・・
業界経験20年の中でも 間違いなくワーストNo,2とも言えるほどの悪臭を放つ車両を仕入れてしまった事件(問題を通り越して十分事件とも言えるほど酷かったので)がありまして・・・
もうなんと言いましょうかその臭い。 私、どちらかといっても動物は好きな人間でもあるんですが、その臭いはまさにペットのニオイとか動物臭といったレベルの言葉では表せず、まさに ”灼熱下の野生のケモノ臭” という言葉がぴったりの激臭でして。。。
まあこれは極論的事例だったかと。
こちらも、いくら何度となくクリーニングしても奥から奥からその臭いが湧き上がってくる。。。 芳香剤を入れようモノなら、そのミックスされたニオイがとんでもない激臭を放ち・・・
20年経った今考えただけでもヤバいですわ。 本気で。(しかもその臭い、脳裏に焼き付いているほど)
ちなみに~ 私の業界経験20年の中での悪臭ワーストNo,3は、魚の腐敗臭 (シートの下に数か月モノ・数年モノ? の 腐敗した生魚が転がってました。。。 ^^;)、
そしてワーストNo,1は、、、 もうこれは言葉にはなりません。 クルマに近づく事すらできず、ニオイが鼻に入った瞬間全身にかゆみが走り 吐き気をもよおし。。。 と、(はっきり言って下取りだったら= 即廃車 クラスとも)
まあこれくらい、No,2でも半端ない悪臭だったと。(なお、さらにここで驚かないといけないべき事は、そんなクルマでも平然と乗られていた前オーナーさんがいらっしゃっていたという事で、ちなみにそんな悪臭でもその人にとっては ”ごく普通” であったなら??? もうこれを聞いただけでも、現車確認での異臭チェックがどれほど重要な事項かと。。。)
こちらである程度対応可能?
まあいわゆる ”もし異臭があってしまったなら、それら異臭はこちらでクリーニング等すれば それはそれで対応 (脱臭)は十分可能なの?” と。
まあぶっちゃけ言いますと、またこれまでの話をお考え頂ければ、車室内における異臭と思われるニオイに対しては ほとんどの場合皆様の身近などにある、かつ手に入りやすいケミカル品などではほぼ一時しのぎ程度止まりで、消臭・脱臭など根本的な解決はまず! 困難であろうかと。
カー用品店などにある消臭缶、その他色々な消臭スプレーなども御座いますが、まあはっきりと言いまして、これら市販のケミカル品を使ってニオイを除去できた試しは一度たりともないのが私業界人の本音です。 確かにモノによっては一時的な消臭効果は見られるかもしれませんが、ただやはり時間経過とともに~ その臭いは徐々に復活して来るのがオチかと ^^;
なので基本残された手段は専門店でのクリーニングのみ。 という事になろうかと思われますが、
ただそれでも! その臭いが強烈な悪臭である場合には、それでも対応出来かねる場合も。。。
というわけで、
まあとても便利なインターネットですが、、、その便利な一方では~ その便利となった数や量だけ隠れたリスクも増えている・・・ これも現実なのではないでしょうか?
以上、各色々とご参考程度までに。