中古車オークション代行のトラブル事例、注意点
業者専用のオートオークション(自動車オークション)から直に落札してもらい、落札価格の何%かの手数料で車が買える「オークション代行」。 業者の中間マージンが少なくて済むので、低価格で中古車を狙うにはとても良いサービスだとは思いますが・・・
しかし光があれば影もある。
当然、デメリットによるトラブルも色々と・・・
トラブル事例 その1
一番大きなトラブルが発生しやすいのが いわゆる 「クレーム保証」。(クルマの保証)
オークション代行業者の大半は、保証の範囲を「オートオークション」の規約に従じている所も多く、(代行業者でなくオークション会場の規定をそのまま保証範囲とする)
つまりクレームを申請したものの~ 落札したオークション会場が「保証出来ません」と言えば支障箇所の保証は一切受けられない・・・ またもし保証が受けられたとしても、それら保証は そのオークション規約に沿った保証範囲内のみ・・・ という営業方針になっている事もあり、
え? 保証付いてるんなら別にいいじゃん。 現状渡しの低価格車より安心では?
いやいや。 実はこのオークション規定の保証、けっこうクセモノなんです。 実は。
①保証期間がとにかく短い!
先ず保証期間に注意。
オートオークションの保証期間は、落札日から「当日~ 1週間」程度が基本。
また例え事故車の査定ミスやメーター改ざん車発覚でも~ 落札から最大6ヶ月以内しか保証してくれません。(事故歴 (修復歴)に関しては、期間1週間というところも多いです)
ちなみに落札から「1週間」と言うと・・・ ちょっと遠方で落札したならば車両陸送の時間に2~3日。 場合によっては1週間近くも。 またそもそも車検が切れていると試乗も出来ませんので、、
という事は? そもそも納車後の保証なんて事実上皆無とも。
またもし期間内に試乗したとしても (出来たとしても)、その試乗時に故障箇所の発見とかクレームを全て言わないと~ 事実上保証が無いも同然とも。(実際そんなの、現実的にはひじょうに困難な事かと・・・ ^^; またそもそも ”当日のみ” というクレーム期間モノもかなり多く、それらは事実上無保証と言われているようなモノかと。。)
②クレーム申請が意外と手間
しかも! それら以前にクレームを申請するのもけっこう大変。
いざ故障箇所を証明するためには~ 正規ディーラーにて実費で点検 & 故障の証明をしなければいけませんし、(一応機関系のみ)
※ 点検費用はもちろん自腹。 期間内では一旦申請しておき、後日その保証規約に沿って必要に応じてこれら証明をしていって補償を受ける・・・ といった流れ。
③補償は現物支給のみというケースも
またもしそれらクレームが正式に受理され、補償を受けられる事となったとしても~
現実、故障箇所は中古品の現物支給。 もちろん交換工賃は一切もらえないのが基本と思って下さい。(オークションの保証規約には代替品とかの記載あっても、新品にての対応・・・ なんてどこにも書いてませんから)
④極め付けは!なんといっても保証範囲がとても狭い!!
そしてさらに! もっと困るのが、
意外とそれらオークション規約に定められている保証範囲の狭い事。。(但し、修復歴とかメーター改ざんなど重大な欠陥部分に関する保証は除く)
エアコンから明らかに大きな異音がしていても、(もちろん一切冷えなくても。 但し、場合によっては~ 年式や走行距離の若い車両であれば保証対象としている場合はあり)
オイル漏れがひどくても・・・(もちろんダーダーのダダ漏れ状態でも。 ただ一応はある程度の許容はあるかもしれませんが。。)
これら基本的には「ノークレーム」。
こんな程度なんです。 オークション規約における保証なんてものは。。 またこれが現実。
但し、これら規約はそのオークション会場別によって細かく定められておりますので、まあそのオークション会場次第・・・ という事でもあるのですが、ただまあ実際には何処のオークション会場の規約も似たり寄ったりかと。。
というわけで御座いましてですね~
まあオークション代行を利用される時には、こういった現実、よくよく納得された上にてのご利用を。。。
但し、そのオークション代行業者によっては、これらオークション規約由来の保証に加え自社独自のオリジナル保証を加え販売している業者さんもいらっしゃるので、それら保証に関しましては~ 予めその販売店に明確にしてもらっておくように。
そしてもしオークション規約由来オンリーの保証なら、これら状況とほぼ同様に考えておいた方が良いかと。(ちなみに、この辺りの保証に関する説明を求めた時に、その説明が親身でかつより的確かどうかでその業者さんの経営姿勢が垣間見れるかも。。)
販売店による瑕疵責任
ちなみに~ ですが、まあこういったオークション代行でも販売店はあくまで ”事業者” ですから、、、
その欠陥とされる部分が ”重要” となる範囲内であれば!!! その購入契約などがいくら現状渡し約束でも、またオークション規約内での保証約束でしかしその欠陥部分は保証対象外となってはいても~ そもそも一応消費者は販売店に対し ”瑕疵責任” が問え、それら欠陥部分の修繕を求める事は可能とされてはおりますが、(また販売店もそれら責任を負う義務があります)
ただそういった瑕疵責任を問う場合でも、実際にはけっこうトラブルの種は絶えないようですので~
これらは民法ベースなので、いざトラブルが起こって瑕疵責任を求めても~ 基本は双方の ”話し合い” による歩み寄りと合意の元での展開となり、もし! それでも対話が決裂する場合には・・・ 一応は他にも色々と解決手段はありますものの~ これらオークション代行業者の多くでは関係団体(公取協とか中販連とか)への加盟なんかもされておらず、結局・最終的は法的手段しか・・・ なんてパターンが大半であり、多くの場合は ”泣き寝入り” 状態が強いられてしまうのが現実かと。。
※ 双方で対立することになってしまった場合には、残された手段は法的手段しか残らないであろうと。
これらも予め。
以上、各ご参考までに。。。