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車検のグレーゾーンの不合格判定。実はもうふたつの理由ある場合も

 
2018/09/28
 

車検のグレー判定については、このサイトやブログでも幾度となく出してきてはおりますが、

ところでそんなグレー判定でも、ちょっと他の理由あって ”そう” 判定される検査員さん?もいらっしゃるようで、(グレーゾーンのクロ判定傾向)

今日はこの辺りについても触れておこうかと。

まず車検のグレー判定とは?

車検、つまり保安基準適合の基準ラインなどはきちんと法律で定められているのですが、ただいかんせん法律ゆえ時として解釈が非常に難しく、こういった細かい部分では人(車検で検査を行う検査員)によって見解が異なっていたり、はたまたたびたびグレーゾーンと呼ばれる、合格か不合格かを判定するのに明確なボーダーラインが存在せず、(はっきりと判定できないイレギュラーパターン) こういった判定が二極化してしまう場面で—

取りあえず判定に困ったら ”NO(NG、車検不合格)”

分からなかったら ”NO” (法律の書物を調べたり、法を要約している審査事務規程を読んでもさっぱり分からない事も多いですし)

調べるのが面倒だったら ”NO” (法律の書を見ただけで、拒否反応起こす人も多いですし)

判定に自信がなかったら ”NO”

誤判定の恐れがあるなら”NO”

とにかく迷ったら ”NO”

と、例え真実はシロだとしても、グレーゾーンはとにかく ”クロ” にしておけば安泰! 的な、検査員の保守的判定の事。(最近の例1 ⇒ バン用タイヤの判定。 例2 ⇒ タイヤの片べり判定 等々)

検査員は、いわゆる保安基準適合検査において法律に沿った適正な判定をしなければなりません。(国家資格) もし間違って違法車両を合格させてしまったなら~ 発覚してしまうと場合によっては検査員資格をはく奪されてしまう事もあり、(はく奪 = もうその仕事が出来なくなる。 また例えはく奪まで行かなくとも、管理する会社側が責任を問われ、会社から責任を取らされたり、場合によっては会社が車検を実施する権利を失ってしまったり~ その他誤判定を理由に、お客様などから損害賠償に発展してしまう恐れだって。。)

ということは?

もしクロかシロか迷うようなグレーゾーンにぶち当たってしまった場合には、取りあえずクロを選択しておけば、、 違法に合格判定(誤判定)してしまうおそれから回避できるとも言え、

つまり自身の資格や生活、損害、地位等を守るための選択判定とも。

検査員は、その現場においての法律権限者とも言えますので、例え保安基準の合格基準だったとしても検査員がNOと言えば車検は通らず、逆に不合格基準でも、判定ミスを含めYESと言ってしまえば車検に通ることになる。 なのでその判別には非常に重い責任(プレッシャー)が乗っているんですね。。 またそのプレッシャーゆえ、こういったグレー判定というものも存在するんですね。

ちなみにこういったグレー判定は、あくまで判断が二極化するグレーゾーンで起こりうる傾向ですので、もちろんその判定に関し ”シロ” と、そう自信があって、またそう見解して判断される検査員の方もいらっしゃり、(そもそもある人はグレーゾーンと思っていても、違う人はそう思っていない事もありますし) よってこの辺りが車検工場や担当者によって目利きが違う~ とか、判断・裁量や言う事が違う~ と言われる ”ゆえん” とも。(前回違う車検工場では通ったのに、今回こっちの車屋さんではダメと言われた。 また知人・友人の時は問題なかったのに~ 今回自分の時は全く取り合ってくれなかったとか)

グレー判定その他の理由① そもそも検査員ではない

これ、意外と多いです。

検査員の資格すら持ってない人が~ 自分の経験や知識、見解などから、検査員に確認を乞う事なく勝手にグレーゾーン判定を仕切っているメカニックさん。(何故か、稀に営業スタッフがそう仕切っていることも)

こういったグレーゾーン判定って、そもそも国家資格でもある検査員資格を持っている検査員さんでも難しい判断となることも多いのに、

その資格すら持たないメカニックの人が、より適正に判断することなんて可能なはずありません。(しかもその判定傾向は、より厳しく、またほぼ根拠ゼロでクロ判定される傾向も)

しかし思いの外現場では、こういった傾向が見られることも多いんです。 それは何故なのか—

その工場に駐在する検査員がいないから。

またその工場に検査員が居ないということは~ 車検はおおよそ公共の車検場へ持込して適合検査を受けることとなりますので、(運輸支局や自動車検査登録事務所、軽だと軽自動車検査協会 等)

もし持込して車検場の検査員にNG判定を出されてしまったなら! 再検査に追加費用は掛かるわ~ また検査場へ行くのに手間も交通費もかかるわ~ で、費用も時間も二度手間・三度手間。

そうなるなら最初からちょっとでもグレーっぽい部分は徹底的にクロにしておけば、そんな予期せぬ手間や費用を掛けなくて済みますので。。

と、こんな感じかな。

尚 こういった傾向は、年に何度も改正されている審査事務規程やそもそも法改正にすらついてこれていないメカニックも多く、またその積み重ねでかなり古い時代の知識を未だ活用されている方も多く、(間違ってクロ判定していても、そこはきちんと修繕され検査へ望み~ もちろん検査には合格するので、永遠に誰からも指摘されることなく古い知識をいつまでも正せないでいる人も。 しかも頑固な人になると、周りに指摘されても正そうとしないなんて人も。。 あ、知ったかぶり系の人も稀にいらっしゃいますね)

時と場合によっては、もう不可解なほどまでグレー判定してくる人もいらっしゃり、

歯医者に行って、虫歯の隣の治療しなくていい歯まで抜かれてしまうような、、 なんというか。。

まあこんなケースもあるという一例までに。

ちなみに、検査員が駐在しない工場というのは、、 一般的に ”指定整備工場(民間車検場)” 以外を指しますので、

一応補足知識としてまでに。

※ もちろん、検査員資格を持たなくとも、、 きちんとした知識を身に着け対応されている方も多いです。 またもちろんこういった傾向は、全てが全てではないことも予め。 あくまでその傾向と可能性までに。

グレー判定その他の理由② 売上貢献

ずばり! 黒判定だと~

少なくとも修繕による手数料追加が望めますので、

そこら辺りを狙って、とにかくグレーゾーンが有れば即時クロ判定に持っていきたがるメカニックがいらっしゃるということ。

またこういった現場傾向をくみ取り、積極的に工場指針として、そういった主旨に全面的に賛同し またメカニックを指導している工場もちらほらと。

なお近年では、上がった工賃の度合によって歩合として給料へ取り込む工場なども増えてきており、(入庫ついでの追加作業による売上アップやメカニックの士気向上の目的なども) とにかく営業マンばりに工賃を欲するメカニックもけっこう見られるようになりましたし。 また車検のほどんどでは、受付窓口や担当メカニックは検査員が直接受けることは稀であり、ゆえ検査員を通さず独自判断でグレー判定へ持っていく担当者も見られ、事に拍車が掛かっている現場もちらほらと。。

かなり過去の時代にはこういったパターンはあまり見られなかったのですが、(ていうか車検はドル箱と言われた時代があったほど、何もせずともじゃんじゃん入庫のあったディーラーや民間車検場では、こんな小細工なんかせずともガンガンに売上げが上がっていたので、そんな小技なんて。。)

車検の自由化以来、今となっては工場同士 しのぎの削り合い。

ゆえ一台の入庫を大切にし、少しでも利益増大へつながるように尽力している工場も多く、(利益は薄くとも~ とにかく台数を稼いで利益増大を、、 と、考える逆パターンもありますが。。)

頼んでもいない車検とも全く関係のない~ エアコンリフレッシュとかエアコンフィルターの交換をすすめられたり、、 というのも、おおよそここら辺りがからんでいることも。(もちろんメンテナンスパックもこういった背景から派生しているものです)

昨今ではこういった背景ゆえのグレー判定というのも。。

とまあこんな感じで、いずれにしても全てが全てというわけではありませんが、

よく皆様の疑問となるポイントを、さらにウラまで掘り返して少々触れてみました。

以上、参考になる部分御座いましたら幸いです。

 

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