TOP PAGE > 中古車購入ガイド > 事故車、修復歴アレコレ >
細かな修復歴の判断には査定の経験や勉強が必要となってきます。(ちなみに私はもちろん、中古自動車査定士の資格持ちです)
また現在の板金修理技術はかなり発達していますので、プロの目でも分かり難い場合もかなりあるでしょう。(実際プロが出入りするオートオークション取引きでも、修復歴クレームも稀にありますよ)
なので本来、こういった修復歴の有無は販売店に任せておけば良いのですが、
しかし時として個人売買など素人取引きのステージにおいて、目利き程度に何かしら必要となる事もあるでしょう。
実際個人売買で購入後、買取り査定に出したら 「修復歴ありますね・・・」 なんて事も。
またそもそも個人売買の多くでは、修復歴の有無さえ分からないと申告されるものも少なくないですし。。(ヤフオクなんか見ていると、修復歴 = わからない という物件もけっこう多いですよね)
というわけで今回、あまり複雑にならない程度で、かつ事故車査定の基礎の基礎を簡単に解説しておきますね。(いわゆる素人初心者向けに。 初級基礎、基本)
INDEX ///
最後はより確定要素をつかむべく もっともっと奥深い箇所をチェック。
ちなみにこの時、これまでのチェックで疑いがもたれる箇所があるなら〜 そこを重点的に。
またもしなくても、簡易的にサッと流し見くらいはやっておきましょう。
先ずはドア回りの修復が疑われる場合 ---
ピラー周りのウェザーストリップを外して、その内側にあるパネル接合部を見ます。
ウェザーストリップは、ドアを開口したこの部分 ↑ にあるゴム製品のこと。(赤でチェックしている部分。 いわゆるドアなどから雨水が侵入しないようにする部品)
外し方はゴムをつまんで、そのまま引っ張るだけで外れます。
但し! やはりゴム製品ゆえ〜 古い車はこうやって引っ張ると破れてしまうことがありますし、(ちなみに年式が新しくても、ゴムのぷよぷよした部分のみを引っ張ると破けるリスクは高いので、出来るだけ根元のかたい部分からつまんで引っ張るように要注意)
また内側に粘着性のコーキングが施されている車種では、外す時にコーキングが伸びて落ちて内装などを汚してしまう可能性もあり、(冬だとパリパリになったやつがボロボロ落ちて来る事も。 ちなみにこのコーキングは擦って取ろうとしても伸びてより強固に付着してしまうのみですから、なんとか落とさないようにの工夫が先決と言えるでしょう)
その辺りポイントには十分気を付けてチェックされますよう願います。
外した箇所に見られるパネル接合部には、クランプ跡はありませんか?
またやや難しいですが、パテ跡など板金塗装したような形跡はありませんか?(左右対称で見比べたりして、明らかに何かを成形し直したような跡)
もしそういった箇所が見つかったなら〜 かつそれはセンターピラーかフロントピラーであったなら〜 (⇒ 各ピラー名称はこちらで確認)
ほぼ修復歴確定!
お疲れ様でした。
それからリア周りの修復が疑われる場合 ---
この場合も先ずは、リアドアのウェザーストリップから入ります。(セダンタイプの場合はトランクフード)
但し! リアに限っては〜 その接合部にクランプ跡や補修後が見られても、それが即時 修復歴という見解にはなりませんので、、 あくまで今後の判断要素のひとつとして考えておきましょう。
どうでしたか?
それからさらに、トランクや荷室のスペアタイヤハウスをチェック。(査定用語でのトランクフロア含む、トランクルーム全体)
塗装修理されたような痕跡はありませんか?
ちなみに手つかずのトランクルームって、塗装は下地塗装のみのややミストがかったような うっすら塗装しかされてませんので、一応参考までに。
また接合部の要所にコーキングが施されており、そのコーキングの上から真新しい塗装がされていないかという点も査定のポイント。(なおこのコーキングは、新車時はボディ塗装後に施工されますので、通常はこのコーキングに塗装はのっていないのが正常な状態と)
ちなみに ↑ これがコーキングが施されている部位なんですが、
さらにこの部分、中央部から左は未塗装で、右側は塗装されている部分なので、
そのコーキングの上からの塗装状態とか、そもそも未塗装部分のフロアーがどんな感じなのかの参考などにもなるでしょう。(ちなみにボディー色はパールホワイト)
いかがでしょうか。
で、これまでの総合的に見た結果から、、
トランクフロアが明らかに修繕されているとか、(トランク全体でなくフロアー部分のみを対象。 もちろんリアエンドパネルなど他の部分も修理跡ありの上で) (⇒ リアエンドパネルって何処?)
事故時の余波で何かしらシワ寄せが来ているようであれば〜 (フロアーまでは塗装修理されていないが、リアエンドパネルが何かしら修理されていて、その事故時に波及したシワ寄せがトランクフロアーにまで達しているとか)
ほぼ修復歴確定!
お疲れ様でした。 と言う事で。
ラストに、フロント周りの修復が疑われる場合 ---
先ずはボンネットを開けましょう。
フェンダーの内側、(いわゆるインサイドパネル)
それからラジエタ・コアサポート等に損傷、もしくは修理したような跡は見られませんか? (⇒ インサイドパネル? ラジエタ・コアサポート??)
ちなみにここら辺りは、見える箇所の新車時コーキングのほとんどはロボット作業のため、、 また見栄えのため、(エンジンルーム内は頻繁に人の目につくので) コーキングの上からボディ同色に塗装も施されており、(クリアー塗装は無し) 先ほどのトランク周りと ”見方” が異なりやや戸惑う箇所も多いかもしれませんが、
明らかにインサイドパネルが修理されているとか、ボコボコとか、
ラジエタ・コアサポートが修理されるなどしており、かつインサイドパネルにその波及が及んでいるようであれば。。(塗装されていないが、なんだかゆがんでいたり凹んでいる箇所が見られるなど。 但し、新車時からの鉄板成形時に出来る波打ちと間違わないようにはご注意を)
修復歴確定でしょう。
なお、それからもっと奥深く フロントクロスメンバーやらフロントサイドメンバーやら、、 というポイントもあるんですが、
まあそこら辺りにまでなると 到底ビギナー向け初級系から脱線してしまいますので、、
今回はまあこの辺りまでに。
以上、皆様のお役にたてる部分あれば幸いです <(_ _)>
関連コンテンツ/// ⇒ ヤフオク個人売買で中古車を買いたい!? 車屋さん伝授!! 失敗しないための心得塾
もちろん私、中古自動車査定士の資格持ってますんで