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素人初心者向け、修復歴を見分けよう! 事故歴目利き初級講座。 ページ1

細かな修復歴の判断には査定の経験や勉強が必要となってきます。(ちなみに私はもちろん、中古自動車査定士の資格持ちです)

また現在の板金修理技術はかなり発達していますので、プロの目でも分かり難い場合もかなりあるでしょう。(実際プロが出入りするオートオークション取引きでも、修復歴クレームも稀にありますよ)

なので本来、こういった修復歴の有無は販売店に任せておけば良いのですが、

しかし時として個人売買など素人取引きのステージにおいて、目利き程度に何かしら必要となる事もあるでしょう。

実際個人売買で購入後、買取り査定に出したら 「修復歴ありますね・・・」 なんて事も。

またそもそも個人売買の多くでは、修復歴の有無さえ分からないと申告されるものも少なくないですし。。(ヤフオクなんか見ていると、修復歴 = わからない という物件もけっこう多いですよね)

というわけで今回、あまり複雑にならない程度で、かつ事故車査定の基礎の基礎を簡単に解説しておきますね。(いわゆる素人初心者向けに。 初級基礎、基本)

事故車の見分け方

STEP.1 先ずは外観チェックから

ボンネットやフェンダーといった一枚モノのボディパーツの事を、(独立したプレート) 業界では単体で ”パネル” と呼びますが、

先ずはじめは、この隣り合ったパネル同士で色調の変化がないか? かなり遠目からチェックしていくところから始めます。

事故車の見分け方3
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なんだか一部のパネルだけ色が浮いてませんか?

もし明らかに隣り合って色が異なっているパネルがあれば、過去、そのパネルが何等かの形で修理されていると予想出来るでしょう。 その場合はより詳細に調べて行きます。(ここではまだ修復歴の判断にはなりません。 軽くこすって塗装しただけ、、 なんて事もありますし。 あくまで手がかりの一つと)

 ボディカラーは経年変化します。 また新車時と板金塗装とでは塗装方法が全く異なります。 なので修理などでその部分を塗装したり交換したりした場合には、残る古いボディパネルと色調が異なるように見えることが多いです。(なお板金という用語。 正しくは鈑金ですが、しかし近年パソコンの文字変換の影響からか? ここ最近では板金という文字を用いる人が大半になってきておりますので、当サイトでもあえて板金を使っております。 何卒予め)

 ちなみにこういった色調は、見る角度はもちろんのこと、、 光の当たり具合でも、はっきり分かる時とそうでない時がありますので、車を色々と移動させ見る角度も色々変えてのチェックを。(夕日、晴れ・曇り、蛍光灯などその他条件によっても変わる事はありますので、可能であれば時間帯を変えてみるのも一つの手)

 なお、車種によっては、隣り合ったパネルの角度が大きく変わる車種があり、(ドアが平たいのに対し、フェンダは急に盛り上がって角度が付いている等) そういった場合では無修理でもパネル同士で色が違うように見える錯覚が起きることもあるので、左右対称で比較したりここら辺り考慮して考察することも重要でしょう。 それとバンパーなどの樹脂部分と、フェンダーなどの金属部分とでは、そもそも使われている塗料が異なります。 なのでこれも車種によっては、またボディカラーによっても、無修理なのにそれら隣り合わせで色調が異なって見えることもあります。 ここら辺りも一応参考までに。(樹脂塗装と金属塗装とでは、経年による色合いの劣化が異なることもあり、それを起因として色調差が出ることも)

また車に近づいて、色々な角度からも。

特に真横から観察した時、パテ跡や塗装跡などの波打ちが見える場合も、その箇所を何かしら修理していると予測出来るでしょう。(表面がやたらとボコボコしていたり波打っていたり、無修理の部分と明らかに塗装肌が異なって見えもの)

事故車の見分け方4

あとパネル同士の隙間に異常はないか? このチェックも重要ですね。

ボンネットとフェンダーの隙間、フェンダーとドア、フロントドアとリアドアなど、、 チェックする箇所はけっこう御座います。(左右対称で見比べるなんてのも有効)

ちなみに新車時の状態では、おおよそこういった隙間には段差がなく、かつ隙間幅も均等になってます。

 関連: ボディチェックについては、こちら ”中古車現車チェック外装編” も参考になるでしょう。

↓ これなんてモロやばいでしょう。

事故車の見分け方2

ボンネットとフェンダーとの段差があるだけでなく、奥側から手前にかけ、隙間の幅も微妙にハの字になってます。(写真ではちょっと分かり難いかもしれませんが)

ちなみにこれは修復歴有の車両ですが、但し、これももちろんここの段階では修復歴有無の判断は出来ませんので、一応ご注意のほどを。

それと事のついでに、サイドステップを下からもチェック。(骨格部位で言えばボディサイドシルの下部)

なおここでは、見る箇所はジャッキポイント含むパネルの接合箇所。(下画像の赤斜線の部分)

事故歴の見分け方

あ、分かり難いんで赤斜線とったらこんな感じのところです。

事故歴の見分け方2

ココの部分に ”クランプ跡” が無いかをチェック。

事故歴の見分け方3

↑ これがクランプ跡。 なんだか大きなクリップで挟まれて付いた歯型のようですね。

ちなみにもしこのクランプ跡が見られたなら、、 これのみでは判断材料や決定要素にはならないのですが、先ずほぼ間違いなく修復歴は付いちゃうと考えておいた方がいいでしょう。(十中八九は)

実はこの箇所にあるクランプ跡、フレーム修正機といって〜 損傷を受け曲がったフレームや骨格を引き伸ばすために使われる大がかりな装置に、車両を固定する際に付く痕跡でして、、

つまりはまあ、過去に大きな事故を起こし修理した証のようなものとお考え頂ければ。。

 なお、先述のとおり、、 この跡のみでは修復歴の確定にはなりません。 なので本来ならば〜 これが見つかっても 修復歴を確定する別の要素を探すことになるのですが、、 ただまあプロの方でなければ、これを何かしらの証ととり、おおよその検討材料としても問題ないのでは? と、私はそう個人的には思います。(修復あるなしではなく、過去に何かしら事故はされたと。。 但し、確実に修復あるなしの判断をする場合には、、 この場合はより確定的な別の証を探す必要はあり、その辺りは一応ご留意等のほど願います)

 ※ こういったクランプ跡は、何もフレーム修正機だけでなく〜 何かしらの接合や引き伸ばしなどに使われる修正器具でも見られ、その他箇所でも散見されることもあります。 ちなみにその場合も、何かしらの事故損傷で修理された痕跡として十分な証となり、過去事故の把握や修復箇所探索の大きな手がかりになるでしょう。 (もちろんこの場合も、そのクランプ跡のみでは修復歴の断定は出来ませんが、ただ箇所によっては、それだけで断定要素となることも)
 追記 ///
 カーオークション業界においては、会場によってはこのクランプ跡が1つでもあれば 即・修復歴有 扱いになる場合もあるようです。 ゆえこの痕跡あれば〜 やはり相応のウェイトを持って考えておくべきかと。 (ちなみに当サイトでは日本自動車査定協会基準で解説しておりますので、カーオークション各会場による独自ルールまでは考慮しておりません)

とまあ- 以上、まずは外観チェックはこんな感じで。

 関連: ボディチェックについては、こちら ”中古車現車チェック外装編” も参考になるでしょう。
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もちろん私、中古自動車査定士の資格持ってますんで

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