車屋さんの自動車情報Blog

    

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何故「買取り」事業が発展したのか。自動車業界の中古車買取り業務のメリットデメリット。

 
2018/09/21
 

まあ今回は、かなり業界色の濃いいネタではありますが、、、

もう最近では、存在することに対し別に疑問を持つことも少なくなった「買取店」。 街のいたるところには直営店やらフランチャイズやら・・・ 数多くの看板が立ち並び、もうすっかり自動車業界における一事業としての位置が確率しているとも言えるでしょう。

ちなみに・・・ こういった買取店については、20年以上も前の発展途上時期 (初期)においては、

「買取りは安い」

とか、当時から色々な情報が飛び交ったりもしたわけですが、(なお、こういった情報は、、、 まあいわゆる業者の口合わせによる業界批判が一般的に広がったものであり、実際のところは、そうでもなかったのが意外な現実です ^^ まあ、私自身が自動車業界に居て、下取り査定が買取り専門店の買取り査定に完敗・・・ なんて事は、実際経験上けっこう多くあり、またこれらも別に特別な事としても感じておりませんから。 参考までに ⇒ 「本当のところ、実際 下取りは高くて買取りは安いの?」)

昨今においては・・・全国展開の大手グループだけにとどまらず、ローカルな車屋さんが集い買取り店グループを結成したり、ディーラー (トヨタとかのメーカー系列店など)が買取り業務へ進出するなど、、、 その買取り事業の発展は著しくもなっております。

しかし~ 何故、これほどまでに買取り事業が発展したのか・・・

これを私の観点から申してみますと、

業者にとってはとにかくメリットだらけ

ただ 「儲かるから!」というわけではありません!

自動車業者は当然のように利用している 「業界オートオークション」。 在庫車の仕入れから~ 注文による仕入れまで~ 自動車業界には無くてはならない存在とも言えるモノではあるのですが、

しかし実は・・・このような業界オートオークション経由による仕入れだけでは、車屋さんの 「欲しい」需要に対する提供力が必ずしも~ というわけではないからなんですね~ ^^

何故なら!

このようなオートオークションへ出品する事業者も、全てが全て~ 全くの同業者。(あ、もちろん、買取り店も出品しておりますが・・・)

という事は?

もし、とある業者が下取りした自動車が、「これは上玉だ!何としてでも在庫として持っておきたい!」という状況であれば、そういった自動車は~ まず決してオークションで手に入れる事は出来ません。

また、ちょっとダークな話をすると、、、もし、とある業者が下取りした自動車。 ただ実は、その自動車は、以前その車屋さんが販売したものであるが、、、 度重なる原因不明の故障があまりにも多く、クレームに対応すべく結局下取りとして対応したが、そんな車は当然! もう2度と見たくないのが本音中の本音。

なので~ 「さっさとオークションへ出して売り払ってしまおう!」という状況の車も、本当に僅かながらではあるのですが、出品されている可能性もあるのです。

まあちょっと汚い言葉だと~ 業者同士の騙し合い・・・ みたいな。 つまり、ボロ車と分かっていれば在庫として不要なので、オークションで処分しちゃおう! てな感じ。 【⇒ ひとつの騙し合い例

ちなみに、このような原因不明の故障車の場合、出品時、及び落札から一定の期間内にその故障の症状が出ず、またそういった故障に全く気がつかれなければ、、、どうしても業者間取引という暗黙の了解や壁(そういったクレーム会員規約なども)もあり、出品者側の車屋さんには何の責任も問われません。 つまり、買った側の落札店が「やられた~」となってしまうのがこの場合のオチ。

しかも、近年急増しているネット形式のセリだと、現物を見る事なく状態票(いわゆる車両状態が書かれている出品票)の情報だけで落札する業者も多いので、後日現物が陸送されてきて「しまった~」とか、さらにもし早期に気がつけど、、、 陸送中にクレーム期間が切れていたり、そもそもクレーム対象外だった場合で 「どうしよう・・・」という事も。 【⇒ これらオークション取引きに関する類似事項

なお~ これら補足として、ネット経由で見られる車両状態票は、原則簡単な上辺だけのチェックであり、オークション会場側のチェックに大きな見落としがあったとしても、、、 規定では原則現物チェックなので、クレームは一切認められません。 しかも、オークションで公開されている参考画像は、前と後から撮影した画質の悪い小さい写真のみなので、写真からは全く情報がつかめず、、、 (← 場合によっては、前期モデルなのか後期モデルなのかの見分けも付かない場合も多々)

まあつまりは、これら要素全て含め~ そもそもオークション経由の仕入れの場合だと、クルマ屋さんにとっては、少なくとも~ ある程度のリスクが伴ってしまう・・・ という事にも。

しかし!

そういった車屋さんの裏事情や現実に対し、、、「買取り」という消費者市場最前線で取引きが行われる事業においては、その仕入れられる絶対数こそ少なくはありますが~

実際のその現物を手にとって、納得いく形で査定し、価格を決められますし、(オークションはセリ方式なので、競り具合があまりにも激しい場合には~ 価格にも融通が利きませんし (場合によっては、思いと予定以上の価格で競り落とさなければ商売にならないケースだって)、最近はネットオークションが主流となりつつありますので、現物を見ないまま落札し、しまった~ というケースも意外と多いですから)

余分な中間マージンも不要、(オークション仕入れでは、まずそのオークション会場に支払わなければならない落札手数料や、場所によっては、高い陸送費なども・・)

さらに! 予想以上の 「上玉」に出会える可能性だって・・・(買取り店へ持ち込まれる方の多くは、かなり自分の愛車の程度に自信を持っている方も意外と多く、その自信の大きさから、他店の下取りや買取り価格では納得できずに、その程度を最大限に評価してもらえる転売先はないものか・・・ と、買取店を ”ハシゴ” されている方も。 なので、下取りやオークション経由では手に入らない程度のクルマを、手に入れるチャンスもある・・・ というわけ ^^)

というわけで、

意外なこんな現実もあり~ 市場における買取店は日々拡張を続けているんですね~ ^^ (まあこういった理由があるからこそ~ その車がその買取店にとって欲しい物であれば、けっこうな高額査定にも繋がる・・・ という事にも

補足。そしてまとめ

但し!

ちょっと今回は~ かなり買取り店に対する思考に偏りのある記事となってしまいましたが、決して業界オートオークションの仕入れを批判しているわけではありません!

そもそも下取りや買取りだと~ やはり! 欲しいときに欲しい車を手に入れる事は全く不可能ですし、(お客様からオーダーされた中古車を仕入れるのに、下取りや買取りばかりに頼っていては全く商売になりませんから。。。)

もちろん! 各事業者によって買取られた極上の玉だってオークションを経由してガンガン出品されていますから。。。

なので、ただまあどちらも一例までに。

またちょっと先ほどお話したダークな部分も、本当に何ミクロン・・・ という世界での話であり、またまたさらにさらに、クルマ屋さんで中古車を購入する以上クルマ屋さんは事業者である責任もありますので、、、(販売後の保証や瑕疵責任なども・・・)

きちんとした信頼出来る営業を心がけている車屋さんで購入する限りは、消費者であるお客様や皆様がこのようなケースで直接影響を受けるという事はほぼ無いに等しい・・・ とも言えるでしょう。

安心してください ^^ (しまった~ というのは、あくまで業界内だけでの内輪話です)

なお、これらに加え念のために一応・・・ これらの業者側の 「買取りメリット」に関しましては、主にその買取り対象車が自社で需要の見込める車種であって、(その買取り店等のネットワーク下にある中古車販売店部門において「こういったクルマを探している」的な、いわゆるお客様からの「注文」リストに上がっている車種や、自社在庫にて販売に自信があって自ら仕入れを望んでいる需要車種など)

それ以外のケースにおきましては、業者によっては これら業者側の 「買取りメリット」が少なくなってしまう可能性なんてのも。。。(あまり仕入れを望んでいない車種であれば、まあ 一般的な 「下取り」とあまり変わらない場合も。 また買取りは、下取りと引き換えに得られる~ 買い替えによる転売利益が無い分、下取りよりもリスクが高くなる部分も)

何だかごちゃごちゃとややこしくなってしまいましたが、

以上、まあ色々と各ご参考までに ^^

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⇒ 車屋さんが業界ウラから見る 買取り査定攻略術 まあもし宜しければついでに寄ってってくださいな ^^

 

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