車屋さんの自動車情報Blog

    

    車屋さんの自動車情報Blog   

 
         

スタッドレスタイヤと下取り査定

 
2018/11/09
 

日本自動車査定協会(JAAI)登録店店主、認定査定士のsadaです。

下取り査定時に、スタッドレスタイヤにて査定を受けられる方って意外と多いです。(地域によるかもしれませんが)

季節柄もありますが、夏用タイヤの溝がなく、新しくタイヤを買うのがもったいなからと言う理由で、(近々買い替える予定ゆえ) 冬からずっと履き続けているなど理由は様々ですが、、

それから冬用としてスタッドレスタイヤを保管しており、その処分として別途おまけ付けで下取りしてもらおうというパターンも。

ところで! こういったスタッドレスタイヤって、下取り査定時はどう評価されるの? 悪い? 何円・何万円、いくら下がる? それともプラス査定で上がる事もある?

夏タイヤはある。スタッドレスは”おまけ”で付ける場合。

現在夏用タイヤを履いており、別途これまで使っていたスタッドレスをおまけで付ける、、もしくは今現在スタッドレスを履いており、夏タイヤは別にあるのでそれも付けて売る、、 とこういった場合、

事実上そのスタッドレスはおまけのサービス品であるため、ひょっとしたら査定アップする?

基本的には アップしません。

付けてもらえた車屋さんが、下取り後、スタッドレスだけ別にヤフオクなどで転売して美味しい思いをしたり、社員がもらって帰って社員が美味しい思いをしたり、また個別にしなくとも、そのスタッドレスを ”おまけ” として小売商談すればお客様に対しちょっとお得なアピールが出来るので~ お店や営業マンの商談の武器になったりする程度で、

下取りに出すユーザーに対しては何のメリットもないでしょう。

もしおまけのスタッドレスがあるならば、ヤフオクなどへ出品してお小遣いにした方が数倍マシと言えるでしょう。

またもし付けるなら、タダであげる、もしくは無料で廃棄処分してもらう という位置づけでのお取引きを。

但し、地域柄スタッドレスの需要が非常に高く、個別に買取りしてくれる場合はこの限りではありません。(ただ最終的には総合計でいくら!というのが重要ですから、買取りしてくれる場合でも その言葉のみに踊らされることのないご判断を)

夏タイヤなし。スタッドレスを履いたまんま。(中古車屋編)

まず中古車屋さん系。

この場合は、ほぼ大半が減額評価— つまりマイナス査定のポイントとして扱われるでしょう。

※ どんなに新しいタイヤだとしても。(残り溝に関係なく)

なお、別途夏用タイヤがある場合はこの限りではありません。(季節柄タイヤを変えているだけ等で)

何で?

小売ユーザーが、(買う側の消費者ユーザー) スタッドレスのままのクルマを嫌う傾向にあるからです。

また中古車屋さん系の査定は大半がオートオークション相場方式であるため、(→ 関連: 査定基準あれこれ

そういった影響も非常に強く受けているというのも。。

オークションは小売ユーザーに近い存在なため、(小売のための仕入れ先ですから) やはりスタッドレス装着車は重要項目として必ず記載されています。(夏用タイヤを履いていません! 落札時にはご注意ください!! みたいな)

ちなみにそれら場合、価値はどのくらい下がるのでしょうか?

基本的には、夏用タイヤへ新品交換相当の減額が待っていることでしょう。(純正品相当、かつ新品価格が基準。 もちろん定価工賃も含む)

これはけっこうな痛手かと。。

但し、スタッドレスタイヤは地域差が大きいので、需要の高い地域では減額対象とならないことも。 もしあなたが中古車を買おうとしたとき、お目当てのクルマがスタッドレスで「ラッキー」と思うならば、おそらく大丈夫かな?(夏タイヤはなし。別途買う必要がある状態)

ちなみにスタッドレスならまだしも、ホイールからして安価ホイールになっている場合では、(スタッドレス用として、セットでよく売られている純正品ではない量販汎用な低価格社外ホイール)

まだまだ減額の餌食となることも。。

夏タイヤ無し。その他パターンでは?

それから、新車ディーラー系や日本自動車査定協会基準採用でのお店など。

この場合は— 半々かな。

タイヤの溝さえあれば夏タイヤ同様として査定してくれるお店もあれば~(基準はちょっと異なる) 中古車屋さん系と同等の評価となるお店なども。

新車ディーラーでも、オートークション相場方式に査定しているお店もありますし。

ちなみに日本自動車査定協会基準では、

細則に「地域性を考慮し、調整する事が可能」とあるだけで、具体的に触れられてもいませんが、

おおよそ必要性に応じて減額評価と見解するのが一般的でしょう。

プラス査定の可能性とも取れなくはないですが、業界を良く知る私からしてみれば 先ずそのパターンはほぼ無いと言えるでしょう。

まあこれらパターンも、おおむね好評価となることはまず皆無と言えるでしょう。

2018年4月追記 /// この4月度から、日本自動車査定協会基準ではその細則が具体的になりました。(改定)

残り溝が5ミリ未満のモノは夏タイヤの溝無し(マイナス査定)と同様に扱われ、(例: 13インチ=9千円相当、14インチ=1万円相当、15インチ=13,000円相当、16インチ=17,000円相当、17インチ=25,000円相当。 当てはまるものは各一本当たりで減額。 但し、17インチを超える規定はないため、17インチ以上は一律25,000円相当が適用されます)

残り溝が8ミリ以上のモノは夏タイヤのプラス査定と同様に扱われるように。(例: 13インチ=2千円相当、14インチ=3千円相当、15インチ=4千円相当、16インチ=5千円相当、17インチ=6千相当。 当てはまるものは各一本当たりで増額。 但し、17インチを超える規定はないため、17インチ以上は一律6千円相当が適用されます)

※ それ以外はプラスマイナス無し。

但し、補足として、、 「地域性を考慮して適用する」という但し書きが添えられておりますので、プラス査定、及びプラスマイナス無しの評価は、高い需要のある地域以外ではおおよそ適用されることはないでしょう。(高い需要が見込めない地域では、いずれにしても減額は免れないかと・・)

 

・・・というわけで、

その履きつぶされようと考えているスタッドレス。 夏用タイヤの代用として履かれている冬用タイヤ。。 等々、

まず好評価は得られないと考えておきましょう。

 

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。

Copyright© 車屋さんの自動車情報Blog , 2016 All Rights Reserved.