予備検査渡しのやり方(書類の書き方から予備検査証取得まで)
個人売買やヤフオクで愛車の売却を考えているが、車検切れなんで相場的にやや不利?(車検切れだと極端に相場が下がってしまう事も多いですから)
なので予備検査というものを付けて出品してみたいが、、(予備検査2年付き。いわゆる予備検査渡し)
どうやるの?
なお、ユーザー車検などで テスター屋などで本番前のテスト検査を受ける事も予備検査と言いますが、ここではその検査ではなく、あくまで ”予備検査証” を取るための検査についてのみ解説しておりますので、予めご留意などのほどを願います。 /関連: ⇒ 予備検査とは?
ちなみに予備検査にあたって、検査部分のみを最寄の整備工場などでやってもらい、、 という手もあるが、(但しこれが出来るのは指定整備工場のみ) ただこの場合だと費用的に普通の車検と何ら変わりないので、ここではその手段については触れておりません。(最後に一応若干は触れておりますが) 一応予め。。
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先ずはじめに知っておいて頂きたいこと
いくら ”予備” とは言えど、、 検査内容は通常の自動車検査(車検)と全く同じです。
つまり検査中、整備不良箇所や保安基準に適合しない部分があれば~
当然、それらは指摘された上で、完全に修繕され再チェックに合格するまでは絶対に検査には合格しませんので、(予備検査証はもらえない)
場合によってはその予備検査合格までにかなりの出費が必要となる可能性も否定できず、
予備検査渡しには一応そういったリスクは御座います事、予めお含みおきを。
①基本中の基本事項
予備検査は既にナンバープレートが返納されており、いわゆる一時抹消状態(軽は一時使用中止)のクルマでないと受ける事は出来ません。(既に車検が切れていても)
なのでまだ抹消されていない場合には 先ずは抹消のお手続きから必要となります。
関連: ⇒ 普通車の抹消手続き(一時抹消)についてはこちらを (私運営管理の廃車手続き情報サイトより)
関連: ⇒ 軽自動車の抹消手続き(一時使用中止)についてはこちらを (私運営管理の廃車手続き情報サイトより)
ご注意を。
ちなみにこれから一時抹消を、、 と言った場合には、その一時抹消と同日に予備検査を受ければ(一時抹消後に予備検査) お手続き機関へ何度も足を運ばなくて済むでしょう。(車検不合格で再検査くらった場合は別ですが。。)
②お手続き機関(検査を受け、予備検査証を発行してもらう場所)
各お手続き機関(予備検査を受ける場所)はこちら。
なお一時抹消のお手続きなどが不要の場合には、最寄なら何処の機関でもお手続き可能ですので、一応参考までに。
ちなみに各機関は平日のみ営業。(土日祝と年末年始一部はお休み) また昼時間は休憩、朝は9時くらいから夕方は16時頃まで。 一応この辺りもご注意ください。(検査受付期限の時間などまたもっと細かい時間割等もありますが、まあここではおおむねの時間までに)
但し、検査を受ける前には予め予約が必要です。
関連: ⇒ 普通車の検査予約システム
関連: ⇒ 軽自動車の検査予約システム
お忘れなく。
なお、厳密に言っておくと、、 予備検査証を交付する機関は運輸支局や軽自動車検査協会で、予備検査を受検する機関はそれらに隣接する自動車検査場(車検場)となりますが、ただここら辺りを細かく説明してしまうと一般の方にはよく分からない事も多いですので、当ブログではこれらまとめて支局や協会と表記しており、その辺りは一応予め補足までに。
③必要書類とそれら書き方(記入例)
それから必要書類。
・登録識別情報等通知書(軽自動車の場合には自動車検査証返納証明書)
一時抹消しているクルマの場合、車検証の代わりにこれら書類が必ずあるはずです。
・自動車検査票(軽は軽自動車検査票)
これは当日、車検受付窓口でもらいますので、(無料) 事前準備の必要はありません。(専用用紙なんでダウンロード配布とかも無し)
ちなみにこの自動車検査票には表裏があり、普通車の場合、一般的にもう片側には印紙・証紙を張りつけるようになっておりますが、(検査に必要な手数料分。 なおそれら印紙などは当日の売り場で購入します)
ただ地域によってはその辺り細かい箇所は異なっているようですので、(軽自動車も異なる)
まあ一応参考までに。
・申請書(普通車はOCRの第1号様式、軽はOCRの軽第1号、もしくは軽第2号様式)
これも当日、受付け窓口などでもらう事になりますが、(無料) ただ普通車はネットからのダウンロードも可能ですので、事前に準備しておいてもいいでしょう。
以上。
なおここで挙げました必要書類、及び各記入例は、いつも私が業務で往復している運輸支局での例、かつ現所有者申請での例です。 地域によってはこれ以外に必要となる書類がある場合や、(といっても当日現場で揃う程度のもの) 書き方が異なる場合、また申請者が現所有者と異なる場合には、別途譲渡証明書等追加書類が必要となるなど、やや勝手が異なってくることも御座いますので、その辺りは予めお含み置き願います。
④その他必要なもの
これは書類ではないですが、当日絶対に必要となるもの等。
・自動車
予備検査を受けるクルマ。 これが無いと検査は受けられませんから。。(お手続き機関へ持込します)
・仮ナンバー(自動車臨時運行許可番号標)
ナンバーの付いていない車を運行させることになりますので、仮ナンバーも絶対に必要です。
ちなみに仮ナンバーを借りるには、絶対に運行期間をカバーする自賠責保険(もしくは自賠責共済)へ加入していることが必須条件となりますので、
既に手持ちに有効期限内の自賠責保険証が無い場合には、
別途事前に自賠責保険への加入も必要と考えておきましょう。
なお、自賠責保険は1ヶ月単位での契約加入しか出来ません。 よって運行期間は数日でも、新たに保険へ加入となると最低期間1ヶ月のモノからとなりますことは予め。 (ちなみに保険料は、期間一ヶ月のモノでおおよそ5,000円~6,000円くらい。 意外と高いです。。 ⇒ 参考)
・手数料
検査を受けるには、普通車3ナンバーで2,100円、5ナンバーで2,000円、軽自動車は1,400円必要です。
お忘れなく。
ちなみにこれら手数料は、当日の自動車検査(車検)で特に問題なく一発クリアできた場合の目安です。 一定の回数不合格になったり、翌日以降へ再検査が持ちこされてしまった場合などでは都度別途手数料が発生しますので、(~1,300円) その辺りも予めご留意等願います。
⑤お手続きの流れ(事前準備から~当日)
最後に、予備検査証が無事交付されるまでのお手続きの流れをフローチャートしておきますので、こちらもぜひご参照されておいてください。
ちなみにこれら流れは普通車での流れです。 また私のよく出入りしている地域の運輸支局での例です。 軽自動車も似たような感じですが、若干流れに違いがあることもあったり、(主に当日のお手続き機関でのちょっとした導線) また地域によってはローカルルールがあったりやや流れが異なることもありますので、一応この辺りは十分予め。。
① 可能な限り事前整備や点検を行っておく
② 当日の検査予約をする
③ 前日、もしくは当日に仮ナンバーを借りる
④ 検査予約の当日、車両へ仮ナンバーを付けお手続き機関へ行く (普通車は運輸支局等、軽は軽自動車検査協会へ)
⑤ ユーザー車検受付窓口で、検査予約の確認と自動車検査票などを貰う (ちなみにこの時、分からない事があればその窓口で相談可能ですし、おおよそ丁寧に教えてくれます)
⑥ 印紙売り場で必要な手数料分の印紙証紙を購入する (軽自動車は別途手数料の支払い。 ちなみに印紙と証紙はそれぞれ必要な額面が異なりますので、分からなければ予め要相談)
⑦ 必要に応じ書類記入 (ちなみにこの段階ではまだ申請書は必要ありませんので、申請書の記入は後でもOK)
⑧ 再度ユーザー車検受付窓口へ行き、書類一式を提出 (基本的には記入済みの自動車検査票と登録識別情報等通知書)
⑨ 書類に問題なければ書類へ確認印が押され自動車検査場へ案内されますので、車に乗って検査場へ
⑩ 検査ライン (ここで車検を受検)
⑪ 総合判定窓口 (検査ラインの出口付近にあることが多いです。 車から降りて自動車検査票を提出。 一通りの検査が終わった結果 オール検査合格であれば自動車検査票へ合格印が押されますので、その場合は次のステップ⑫へ。 しかし不合格箇所があればその後手直しなどを行い、再度⑨の検査ラインへ並び再検査を受け、オール検査合格になるまでこの繰り返し(再検査回数内と時間内の場合))
なお検査ラインへ入ってからの検査、再検査、及び事前の点検などは ”ユーザー車検” とおおよそ同じメニューになりますので、(若干細かい箇所が異なる場合も御座いますが) その辺りは個別にこちら ”⇒ ユーザー車検のやり方” ご参考されて頂ければ幸いです。
⑫ 予備検査証 申請窓口へ (合格印の押された自動車検査票と登録識別情報等通知書、それに記入を終えた申請書を加え それら一式を提出。 なおこの時の手数料支払いはありません)
⑬ 予備検査証交付 (登録識別情報等通知書も同時に返却されます)
お疲れ様でした。
これにてお手続きは完了です。
一応念のため交付された予備検査証等を確認し、帰路へ着きましょう。
⑥よくある質問Q&A、注意事項等
・法定点検(24ヵ月定期点検)は?
通常のユーザー車検の場合だと、(ナンバーが付いている状態のいわゆる継続検査) 自動車検査の前後で定期点検の実施も義務とされておりますが、(通常、車検受付時、点検記録簿の提出や実施の有無も聞かれる) しかしこと予備検査にあたっては、当該時点においては実質的な使用者が存在しておりませんゆえ、一般的にこういった点検記録簿の提出や実施の有無を聞かれることも~ またそもそも義務も生じておらず、一応参考までに。
もちろん当社がいつも持込している支局等も同じ見解で、また実際、予備検査に限っては点検記録簿について一切触れられることもないです。 ただ義務は発生していなくとも、実施されることは全く問題御座いませんので、可能な限り実施されるのは理想とは考えておきましょう。
※ 但し! 予備検査時に義務は生じていなくとも、、 次のオーナーに渡り使用者が出来ました折には法定点検の実施は必須とお考え頂き、またその旨は必ず次オーナーに伝えてお渡しするように願います。 (その時点で法的に義務が発生するか否かまでは私では分かりかねますが、ただ少なくとも安全性などに懸念は十分考えられますゆえ。。)
・重量税の支払いとか自賠責保険加入とかは?
予備検査に合格したと言っても、、 それだけではナンバー交付も公道走行の認可もありませんので、その時点では自賠責保険(又は自賠責共済)への加入義務も入る必要もありません。 また重量税についてもしかり。
こういった費用は、一般的に、新しく車検2年付きとしての自動車検査証(車検証)が交付される際に支払いが発生します。 ゆえ予備検査証交付時には一切かからず、新たなオーナーに渡り新オーナーで名義変更がなされ車検証とナンバープレートを取得される際にかかります。
・予備検査証に有効期限はある?
あります。 交付から3ヶ月です。 (予備検査証の左下、「有効期間の満了する日」に当該有効期限が記載されております)
ちなみにこの有効期限内に新たな車検証を取得されない場合には、(名義変更等して車検証とナンバープレートを取得) その予備検査で合格した車検の一切が取り消しとなり、そうなるとまた再度車検を受けない限り新たな車検証(車検2年付き)やナンバープレートは取得できなくなりますので、(新たに車検を受け直さなければ車検2年付きの車検証が貰えない)
その辺り取扱いには十分ご注意を。
・ユーザー車検は面倒なんで、整備工場で予備検査を受けることは出来る?
指定整備工場なら自社検査が可能ですので、その場合に限り可能です。
検査に合格すれば ”保安基準適合証” という検査合格の証が貰えますので、それが ”合格印の押された自動車検査票” に代わるものとなり、ユーザー車検にまつわる工程全ては省略可能となります。(運輸支局等まで車両を持ち込む必要もないですから、仮ナンバー取得に必要な費用も削減可能。 但し手数料印紙等は別途1,100円必要)
但し! 工場によっては個人ユーザーに対し ”保安基準適合証” を発行することを嫌がる業者も多く、
あくまで依頼を受け付けてくれる場合のみに限られますことは重々予め。
それと予備検査証の交付と申請のみはその整備工場では出来ませんので、(上記 お手続きの流れ で言えば⑫以降の工程)
予備検査証交付にあたってはご自身で運輸支局等へ出向く必要がありますことは予め。(有料にて代行してもらうという手もあるかもしれませんが)
なお、こういった整備工場で検査を受ける場合には、、 税金や自賠責保険を支払う以外は通常の車検と全く同じですので、(上記ユーザー車検での予備検査と同様に、予備検査というだけで、、 やはり検査内容は通常の車検と変わりないですから) もちろん費用的にも随分とかかることは予め。(ちなみに加え、こういった指定整備工場で検査を行う場合には、例え予備検査だとしても前整備として法定24ヶ月点検整備が完全義務化されておりますので、そういった費用がさらに掛かります事も、また検査証交付まで代行してもらうとなれば、、 もはやメリットは楽というだけでその対価は。。)
※ 費用的には2~3万円前後は必要かな。(修繕手直しなど一切無かった場合で)
ちなみに一応、指定整備工場以外でも予備検査は可能と言えば可能ですが、(検査可能というより代行可能といった感じ) ただそこまで話すと随分とややこしくなるので、(内情も多岐になり複雑化もしますし) またこちらもやってくれるかどうかわからない事も多いですし、今回ここでは割愛という事で。(というか当ページではご自身での検査のやり方ですので、ここら辺りまではまた機会あれば。。)
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