不正な手抜き車検・インチキ車検にご注意を
十数年前に車検制度が緩和され、今やユーザー車検代行や格安スピード車検など色々な車検方法を選択出来るようになりましたが・・・ またこれにより、ユーザーがニーズに合わせて車検を選ぶ事が出来、また各車検工場の競合などにより車検の価格も随分と抑えられ、、、
消費者ユーザーには大きなメリットの恩恵がありました。
しかし! こういった大きなメリットを得たり恩恵を受ける一方で~ まあほんの一部の事業者のみですが、、、 こういった車検制度の緩和を上手く利用し、車検(整備)の手抜き・不正(不当、いい加減。 まあ大げさに言うならインチキとも)を行う業者も、後を絶たなくなっているのも現状かと。
で、実際その不正の手口?とは・・・
※ なお、以下に出てくる不正業者の実態は、(ネタ元にしたとある車屋) 表向きにはかなり評判の高いクルマ屋さんだったりも。。 中古車情報サイトの販売店レビュー(購入ユーザーが投稿するお店の評価。クチコミ)では総合評価がかなり満点近くまで評価されており、まあこの総合評価もどれほどあてにならないものか。。(⇒ 実際こういったクチコミは裏操作しようと思えばいくらでも出来ますからね。 ちなみにこの点ももし気になる方は~ 当ページ記事に合わせ後からでも読んでみられてくださいね ^^)
不正車検の実態
法定24ヶ月点検の手抜き・不正です。
一般的に一連の車検というイベントは~ 主に 「法定24ヶ月点検整備 (法定点検)」+「自動車検査 (車検)」という、2つの主要法定メニューから成り立っています 【⇒ それ以上細かくはこちらにて】。
車検の本来の目的は、その自動車が、環境面や道路交通法に適している状態にあるのかどうかを点検し、「自動車検査」に合格する事。 合格させる事。(⇒ 一応、その点検例 (ユーザー車検に関する記事より抜粋))
これが「車検」というもの。 これが車検の実態。
そして環境や法律以外の面から、安全性や機能性を保守する点検整備は~ 「法定24ヶ月点検」と呼ばれる整備メニュー。 俗に言う ”法定点検” が担っており、
またこの24ヶ月点検整備は法律で義務付けられている点検であり、かつ必ず! 車検(自動車検査)の前後で必ず実施しなければならない事となっております。
という事は!? そもそも「車検(自動車検査)」では安全性や機能的な点検は行わず、環境面と道路交通法の面からの点検しか行いませんから~
実は、例え・・・ ブレーキパットの残量が1mmに満たない状態でも、 ⇒ 車検時のその瞬間、ブレーキさえ効いていれば車検に合格します。
各種ベルトに亀裂が入っていて1ヶ月以内にベルトが切れる恐れがあったとしても、 ⇒ 車検では、それらは関係なく まず問題なくスルー(合格)なんです。
なので、そこで!ユーザーの保有する車両の安全性を保守するために、追っての 「法定24ヶ月点検整備」が義務付けられているんですね~。
つまり、これらの2つの点検メニューにより、車検以後も安心して愛車に乗れる・・・ てな流れなんですね~ ^^ またこれが ”車検イベント” の本来の正当・正式な ”一式セット・メニュー” とも。
しかし!
前述の手抜き車検・不正車検を行っている業者は、なんと!!! あろうことか~~~ この「法定24ヶ月点検整備」を手抜き・インチキしているのです!
消費者ユーザーにとって一番重要性の高いと思われる、安全性保守のための重要点検イベントが~ 手抜きされているんですよ!!!
これはちょっと聞くだけでもゾッとしますね・・・
で、実際どんな手抜きがされているのか。 まあひとつの具体的例、かつ多いかと思われる事例が~
「法定24ヶ月点検整備を行ったフリ」作戦かな?
つまり、一切見てもいない、やってもいない法定点検をあたかも「きっちり点検しましたよー!」と誤魔化している手口。 又は誤魔化す手口。
え? そもそもそんな事って出来るの? と、聞かれそうなポイントですが、
実は今の車検制度ならば、それが十分にできちゃうんです。。。
やり方は実に簡単。
その法定点検(法定24か月点検整備)の実施内容を記載する ”点検整備記録簿 (カーチェックシート。 単に記録簿とも)” に、ただひたすら適当に大ウソ八百を書いておけばいいんです。 ただそれだけ。
実は~ そもそも法律で義務付けられている点検と言っても、その点検を実際に行ったかどうかまでは完全なるオーナー側 (車検工場含む)の自主性に任せられているという事もあり、またその点検の実施内容に関しましては、国側は車検証発行時に紙切れ一枚のチェックシート(点検整備記録簿)でしか、しかもただ記入されているかどうかのみでしかチェックしませんから、(必要に応じ提出しないといけませんが、点検実施内容まで精査される事はなく、またもちろん国側が整備状況を再確認するなんて事もありません。 つまり・・・ ウソでもチェックシートが記入されていれば、それで点検整備が完了しているとみなされる。 というわけ)
という事は!? 一切見てもいない、やってもいない法定点検なのに、あたかも 「点検しましたよー!」と言わんばかりにうそ八百でも チェックシート(点検整備記録簿)に適当にチェックしておけば、
それがまかり通るんです。
点検の義務者・責任者はあくまで「ユーザー側」ですから、「法定点検やりました!やってます!」 と言えば、運輸支局側 (軽自動車は軽自動車検査協会)もそれを認めるしかないんです。
これは実に恐ろしい制度ですね。 不正をやろうと思えばいくらでもできちゃう制度ですから。 こんなにも重要な部分なのに。。。
しかし何でこんなことするの?
しかしまあ何でこんな手抜きをするのか・・・
それは、
その業者がただ単に~ 車検を安く済ませたいからだけ の理由
これは多くの場合、車検受渡しの自動車購入時に見られる傾向とも言え、
法定点検をすれば~ それ相応の人件費や外注するなら外注費がかさみますし、その点検結果によっては別途整備費用やら部品代やらの出費が重なり、、、 これら全ては~ 基本的には自動車購入時は ”販売店” 側の負担となる場合が多く、まあその辺の出費を避け 利益を確保しようとの狙いからかと。
またこれらは通常の車検時においても稀に見られ、特に、本来なら外注にての法定点検が必要な車屋さん等だと、外注に出した分だけ自社の利益が目減りしてしまいますので。。。
外注にての法定点検が必要な車屋さん等って?
⇒ いわゆる運輸局からの ”認証” とか ”指定” を受けていない整備工場の事で、ちなみに、その車屋さんや整備工場にリフトや工場施設があるからと言っても必ずしもその車屋さんなどがこれら認証や指定工場などとは限らず、 【⇒ これら一例。 また参考までに・・・ ⇒ 指定工場とは? ⇒ 認証工場とは?】
また、それら認証や指定工場以外での業者車検は、基本 ”ユーザー車検代行(プラスアルファ)” か、それら工場へ別途外注に出す ”外注車検 (法定点検だけの外注含む)” のどちらかになる事も、これら予めお見知りおき下さい。
それと、
少しの見栄
から来る場合も。
上記で少し触れましたように、認証や指定工場以外での車検だと、基本 外注やユーザー車検代行(プラスアルファ)での車検となるのですが、ただ外注だと費用がかさむが、かといってユーザー車検代行系だと、、何だかお客様に対しての ”聞こえが悪い” とのことで、
とあるワケあって (お客様から当然と思われている部分を隠すため?)わざわざ悪質なインチキ車検に走っている業者さんもチラホラと。。。 (なお、これら理由等についてはご割愛を m(_ _)m とんでもなく話が長くなってしまいますので。 またそれらこれら以外の理由・事由なども見受けられますが、それらにつきましてもどうぞご割愛を。。。)
うーん。。。 ;
不正業者を見抜く
ちなみに~
まあこのようなインチキやる業者って、そもそもほんの一握りなわけなんですが、ただイザこれらの不正などを見破る! となれば、それはそれでかなり難易度が高いのも現実でして。。。
しかしそうかと言っても、難しい! と一点バリだと、皆様に対して何の対策も呼び掛けられませんし、またこういった不正や被害が減らないのも事実。 なのでまあこのような手抜きが見られる一部の業者にはちょっとした特徴が見られる事も多いですので、一応それらについてまで触れてみますと。。。
それは、
まあまず、これら不正などは~ 指定工場と呼ばれる民間車検工場、もしくは認証工場とよばれる整備工場等においては ”ほぼありえない” 事例ですので、その辺りはスルーするとして。。。(理由はウルトラ長くなるので これもご割愛を)
- 比較的、整備工場を持たない小さな自動車販売店(整備士がいない)や、
- 自社工場を持っていても認証、もしくは指定ではない、、、
- またユーザー車検代行業者等の一部の業者で、
車検入庫の前後などにおいて、特に法定点検に関する話題や伝達事項・説明などが一切なかったのにも関わらず、
- 車検後、そもそも点検整備記録簿(控)がない
- 記録簿があっても、なぜか点検実施者は 車両オーナー個人の名前だ
といった事後例や現状が見られるようであれば要注意かと。(尚、それら点検整備記録簿は、一般的に車検証入れやグローブボックスへ車検証などと一緒に入れられている場合が多いので、その実施日の確認とともに、それら記録簿をチェックしてみましょう)
先ず点検記録簿 ”無し” に関しましては、特に業者から説明がない限りは~ お客様は、法定点検はその車検をやってくれる業者が実施してくれるものだと思っているのが当然と思われますし、(説明 ⇒ 例えば・・・ 当社では、法律上法定点検出来ませんので、その辺りの点検などはどういたしましょうか? とか)
またそもそもきちんと点検整備が行われているのであれば、それら点検整備記録簿の控えは渡されて当然! と言えますから~ (第三者が点検整備を行ったのであれば、点検記録簿の控えは、ユーザーに渡されて当然と言えるものですから。 ちなみにもし認証・もしくは指定工場などで外注点検された場合には、それら認証工場などの発行する点検整備記録簿が必ず手渡されるはず)
車検が終わって何の説明もないのに ”無い” という事自体からしておかしいかと。(つまり、不審な点は証拠隠滅しておこう! と、記録簿が隠されるケースかも)
そして ”点検実施者 (= 事業場名欄の場合も)” がオーナー個人名義の点検記録簿に関しましては、まあ・・・ この場合、普通に考えてもおかしいですよね? 実際にご自身が点検しているわけではないのに~ 本人が点検をした人だなんて。。。(もうこの時点で、その記録簿がウソ丸出し 虚偽やる気満々かと)
わざわざこんな記録簿を作成する意味は??? 意図は??? もう十分に怪しさ満載かと。(ちなみに参考までに・・・ 分解整備を含む法定24ヵ月点検整備は、法律で~ 認証、もしくは指定を持つ整備工場のみに許されており、またそれら整備工場にてこれら法定点検を実施した場合にはそれら工場の ”認証番号” などの入った点検整備記録簿が必ず発行される事となっております。 ということは? 少なくとも~ その車は認証工場などでの正規の法定点検は受けられておらず、またこちらにも身の覚えない記録簿が・・・ という事は、その業者が違法な点検行為を行っているか、それとももしくは。。。 ??? と)
尚、整備工場を持たない小さな自動車販売店(整備士がいない)や、認証・指定工場ではない、またユーザー車検代行業者などの全てが~ こういった手抜き・不正車検を行っているというわけではありません。 そういった業者は、これらの業者の中でも ほんの一握り・至極一部の業者だけですから。。。
またこういった事例にピッタリ当てはまる業者でも、必ずしも! その業者が手抜き・不正車検を行っているとも限りませんので、これらも予めご了承の上にてご閲覧願います m(_ _)m (記録簿がなくても、たまたま入れ忘れ・・・ なんて事も考えられますし)
ちょっと話がごちゃごちゃして、またややこしくなってしまいましたが、、、
ここ最近になって、車検受渡しで自動車を購入した直後なのに、ふと知人の整備工場で見てもらった所~ 何の整備もされていないどころか、早急に交換修理の必要な箇所が何箇所も見つかった・・・ というお客様(被害者)の事例を現実多く耳にする事が増えてきましたので、少し筆をふるってみました。
なお~ このような車検の手抜き・不正行為は、確かに、先ほどでも触れましたように、見抜く事は本当にかなり困難ですが、ただ未然に防ぐ事はある程度までなら可能でしょう。
なのでその核心部分にまで触れておこうと思うのですが、それは・・・
車検についての知識を良く知り、車検時に法定点検についても聞いておくこと。
こんな感じかな? (ちょっと怪しいかな・・・ と思ったら、すかさず ”一見整備工場を持ってないように思えるのですが、法定点検って御社で実施されるんですか? ディーラーとかでの外注なんですか?” とか)
手抜きや不正の多い自動車屋さん等は、消費者ユーザーの ”無知” に浸け込むのが定番ですから~ (還付税金の不正や横取りなんかもユーザーの無知を利用していますからね~)
こちらが有効な知識を持っている限り、またそれらしき雰囲気を持って接していれば、、、 率先して手抜きや不正が行われる事はまずないでしょう。(それでも手抜きをする業者は、極まりなく悪質と言えるでしょうが。。。)
またもし被害に遭っていそうと判断出来る場合でも、それが早期であって これもある程度までなら対応は。。。
(⇒ ”点検整備記録簿が見当たらなかったのですが、車検と一緒に法定点検はされてないのですか?” とか、”何で私が点検実施者になってるんですか? おたくのお店が実施したのでは?” とか、”法定点検って、認証工場とかでないと出来ないのでは?” とか、”ちょっと疑問が多すぎるので、ディーラーとか運輸局へ問い合わせてみてもいいですか?” とか。 相手業者が ”それはヤバい” と思えるような対応だと。。。)
これら色々と皆様のお役に立てればと。。。
以上、各ご参考までに ^^